YouTubeで見る「サンセット77」!60年代を彩った私立探偵ドラマの元祖を徹底解説

YouTubeで見る「サンセット77」!60年代を彩った私立探偵ドラマの元祖を徹底解説

「サンセット77」の概要とあらすじ

『サンセット77』(原題: 77 Sunset Strip)は、1950年代末から1960年代にかけてアメリカで制作された、私立探偵ドラマの草分け的存在です。

物語の舞台は、ハリウッドの華やかなサンセット大通り77番地(77 Sunset Strip)にある洒落た探偵事務所。

二人のハンサムな私立探偵、ステュアート・ベイリーとジェフ・スペンサーが、持ち込まれる様々な事件を解決していく姿を描いています。

従来のハードボイルドな探偵像とは一線を画し、軽妙洒脱な会話、スタイリッシュなファッション、そして西海岸の陽気な雰囲気を前面に出した作風が特徴です。

アクション、ミステリー、ロマンス、そしてコメディの要素がバランスよくミックスされ、当時の若者を中心に絶大な人気を博しました。

「サンセット77」軽快なオープニングテーマ

作品詳細(放送時期・制作背景)

本作は、アメリカのABCネットワークで1958年10月から1964年3月まで、全6シーズン、合計206話が放送されました。

制作はワーナー・ブラザース・テレビジョンが手掛け、同社製作の探偵ドラマシリーズ(『ハワイアン・アイ』『バーボン・ストリート』など)の先駆けとなりました。

主人公の二人は、元政府の秘密諜報員という経歴を持つステュアート・ベイリーと、元弁護士というインテリのジェフ・スペンサーという対照的なコンビです。

彼らの事務所は高級レストラン「ディーノズ・ロッジ」(実在したディーン・マーティンの店がモデル)の隣にあり、そこを拠点に活動します。

本作の人気を決定づけたのが、隣の駐車場で働くキザな青年「クーキー」の存在です。

彼は事件に首を突っ込みたがるお調子者ですが、若者ならではのフットワークでコンビを手助けし、アイドル的な人気を獲得しました。

日本では1960年からTBS系で放送が開始され、その洗練された都会的な魅力で、アメリカ文化への憧れを象徴する作品の一つとなりました。

「サンセット77」の主要キャスト

華やかなサンセット大通りで活躍する面々。

  • ステュアート・ベイリー (Stuart Bailey): エフレム・ジンバリスト・ジュニア (Efrem Zimbalist Jr.)

    探偵事務所の共同経営者。元OSS(戦略情報局)のエージェントで、知的で紳士的。

  • ジェフ・スペンサー (Jeff Spencer): ロジャー・スミス (Roger Smith)

    もう一人の共同経営者。元弁護士で、法律知識が豊富。ベイリーより若く行動派。

  • ジェラルド・ロイド・”クーキー”・バーンズ三世 (Gerald Lloyd “Kookie” Kookson III): エド・バーンズ (Edd Byrnes)

    隣の駐車場の係員。常に櫛で髪を整えているのがトレードマーク。後に探偵見習いとなる。

  • スザンヌ (Suzanne Fabry): ジャクリーン・ビアー (Jacqueline Beer)

    探偵事務所の向かいにある電話交換室の交換手。フランス出身の美女。

キャストの他の代表作品名

  • エフレム・ジンバリスト・ジュニア:

    • 『FBIアメリカ連邦警察 (The F.B.I.)』(テレビドラマ、主演ルイス・アースキン捜査官役)
    • 『暗くなるまで待って (Wait Until Dark)』(映画)
    • 『エアポート’75 (Airport 1975)』(映画)
  • ロジャー・スミス:

    • 『メイム叔母さん (Auntie Mame)』(映画)
    • 『千の顔を持つ男 (Man of a Thousand Faces)』(映画)
    • (後に女優アン=マーグレットと結婚し、彼女のマネージャーとしても活躍しました)
  • エド・バーンズ:

    • 『グリース (Grease)』(映画、人気ラジオDJのヴィンス・フォンテーン役)
    • 『黄金無頼 (Any Gun Can Play)』(映画)

「サンセット77」の社会的評価と影響(まとめ)

『サンセット77』は、アメリカのテレビ界に「スタイリッシュな私立探偵」という新しいジャンルを確立した、非常に影響力の大きな作品です。

特に、エド・バーンズ演じる「クーキー」の人気は社会現象となり、彼の髪型(クーキー・コームと呼ばれる櫛で整える)や俗語(”Kookie, Kookie, Lend Me Your Comb”というヒット曲も生まれた)が全米で流行しました。

この成功は、ワーナー・ブラザースによる類似の探偵ドラマの量産体制を生み出すきっかけとなりました。

日本においても、本作の軽妙な雰囲気とハンサムな探偵たちの活躍は、従来のシリアスな刑事ドラマとは異なる魅力として受け入れられました。

日本の1960年代から70年代にかけての探偵ドラマやアクションドラマ(例:『探偵物語』などのルーツ)にも、本作が提示した「お洒落でユーモラスな探偵像」が間接的に影響を与えたと言っても過言ではないでしょう。

「サンセット77」の関連商品

懐かしの名作に触れるアイテム。

DVD

  • 海外ではシーズンごとのDVD-BOXがリリースされていますが、日本では全シーズンを網羅した公式なDVD-BOXの流通は限定的であり、入手が困難な場合があります。

サウンドトラックCD

  • マック・デヴィッドとジェリー・リヴィングストンが作曲した有名なテーマ曲「77 Sunset Strip」や、劇中音楽を収録したサウンドトラック・アルバムがCDやアナログレコードで存在します。

書籍

  • 当時の放送に関連したノベライズ(小説版)が出版されていたほか、海外では番組の歴史やエピソードガイドをまとめたファンブックが存在します。

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