【アンダーワールド】セリーンの美しき処刑人伝説!ケイト・ベッキンセールが演じた最強ヒロインを徹底解説
「アンダーワールド」におけるセリーンの概要
2003年の第1作公開以来、ダークファンタジー・アクションの金字塔として愛され続ける映画『アンダーワールド(Underworld)』シリーズ。
この物語の絶対的な主人公が、女優ケイト・ベッキンセール演じるヴァンパイアの女戦士、セリーン(Selene)です。
彼女は、吸血鬼族を脅かす狼男族(ライカン)を狩るエリート部隊「処刑人(デス・ディーラー)」の一員であり、漆黒のラバースーツに身を包み、二丁拳銃を華麗に操る姿は、2000年代のアクションヒロインの象徴となりました。
数百年にわたる戦いの中で、種族の裏切りを知り、禁断の愛に目覚め、やがて最強の「長老」へと進化していく彼女の壮絶な運命を解説します。
詳細:復讐、愛、そして最強の長老への進化
セリーンのキャラクターを深く理解するためには、彼女の悲劇的な過去、能力の進化、そしてシリーズを通した心の変化を追う必要があります。
1. 悲劇の過去と「処刑人」としての覚醒
セリーンは元々、14世紀に生まれた人間の鍛冶職人の娘でした。
しかし、彼女の家族は無残にも虐殺されます。彼女を救い出し、ヴァンパイアへと変えたのは、当時の長老ビクターでした。ビクターは「家族を殺したのはライカンだ」と彼女に吹き込み、彼女を復讐心に燃える最強の戦士「処刑人」へと育て上げます。
数世紀もの間、彼女はビクターを父親のように慕い、忠実な兵士としてライカン狩りに明け暮れました。しかし、第1作目で彼女は衝撃的な真実――家族を殺したのはライカンではなく、救世主だと思っていたビクター自身だった――を知ることになります。この「父殺し」の運命が、彼女の孤独な戦いの始まりでした。
2. 禁断の愛とハイブリッド化
セリーンの運命を大きく変えたのが、人間でありながら特別な遺伝子を持つマイケル・コーヴィンとの出会いです。
ヴァンパイアとライカン、敵対する種族の血を引く彼と恋に落ちたことで、セリーンは一族の掟を破り、追われる身となります。
物語が進むにつれて、彼女自身も「最強の血」を取り込み進化します。当初は日光に弱い通常のヴァンパイアでしたが、始祖の血を得ることで日光を克服(デイ・ウォーカー化)し、さらには第5作『ブラッド・ウォーズ』において、「聖なる界」での儀式を経て、瞬間移動に近い高速移動能力を持つ最強の存在へと覚醒しました。
3. ケイト・ベッキンセールのハマり役
セリーンというキャラクターがこれほどまでに支持された最大の理由は、ケイト・ベッキンセールの圧倒的なビジュアルと演技力にあります。
彼女は元々、文芸作品やラブコメディへの出演が多い女優でしたが、本作でハードなトレーニングを積み、スタントの多くを自らこなしました。
特に、体にフィットしたラバースーツ(キャットスーツ)とロングコートを纏い、高い所から着地するスタイリッシュな姿は、映画史に残るアイコニックなビジュアルとして定着しました。彼女の冷ややかな美貌と、時折見せる母性や情熱のギャップが、セリーンを単なるアクション人形ではない、深みのあるキャラクターにしています。
「アンダーワールド」参考動画
まとめ
セリーンは、『バイオハザード』のアリスと並び、21世紀を代表する「戦うヒロイン」です。
彼女の物語は、単なるモンスター退治のアクションではありません。盲目的に信じていた正義に裏切られ、それでも愛する者を守るために、同族やかつての師と戦うことを選んだ「自立した女性」の物語でもあります。
シリーズ全5作を通して描かれる、冷酷な処刑人から、母となり、そして一族を導く長老へと成長していく彼女のサーガを、ぜひその目で見届けてください。
関連トピック
マイケル・コーヴィン(セリーンの恋人。ヴァンパイアとライカンの両方の力を持つ最初の混血種)
ビクター(吸血鬼族の長老であり、セリーンの育ての親。冷酷非道な裏切り者)
ライカン(かつてはヴァンパイアの奴隷だった狼男族。セリーンの宿敵)
デヴィッド(シリーズ後半でセリーンの相棒となる若きヴァンパイア。彼女に忠誠を誓う)
関連資料
Blu-ray『アンダーワールド ペンタロジー BOX』(シリーズ全5作を収録した完全版)
小説『アンダーワールド』(映画のノベライズ版。セリーンの心情がより深く描かれている)

