【V(ビジター)】伝説の悪女ダイアナ!モルモット丸飲みの衝撃と、冷酷な爬虫類系美女のカリスマ性を徹底解説
SFドラマ「V(ビジター)」におけるダイアナの概要
1983年にアメリカで放送され、日本でも「トカゲ男」の衝撃で社会現象となったSFドラマ『V(ビジター)』。
地球に友好を求めてやってきた宇宙人「ビジター」が、実は爬虫類型の侵略者であり、地球の水を奪い人類を食料にしようとしているという恐怖を描いた本作において、最も強烈なインパクトを残したキャラクターが、ビジターの科学司令官ダイアナ(演:ジェーン・バドラー)です。
彼女は赤い制服に身を包んだ絶世の美女として振る舞いますが、その正体は冷酷非道な爬虫類人です。彼女が見せた「アゴを外して小動物を丸飲みする」シーンは、テレビドラマ史に残るトラウマ級の名場面として、今なお語り継がれています。
詳細:美貌の裏に隠されたトカゲの素顔
ダイアナは、単なる侵略者のリーダーという枠を超え、悪の美学とカリスマ性を備えた「最高のヴィラン(悪役)」です。
1. 衝撃の正体と伝説の「食事シーン」
『V』といえばダイアナ、ダイアナといえば「モルモット」と言われるほど、彼女の食事シーンは有名です。
人間の姿をしている時は妖艶な美女ですが、誰も見ていないところで巨大な口を開け、生きたモルモットやネズミを丸呑みするグロテスクな描写は、当時の視聴者に強烈なショックを与えました。
また、皮膚を剥ぐと現れる緑色の鱗に覆われた爬虫類の実体や、カエルのような瞬膜が下りる瞳など、特殊メイク技術を駆使した「美と醜悪のギャップ」が彼女の最大の武器でした。
2. 冷徹な科学者にして野心家
ダイアナはビジターの科学部門の最高責任者であり、人類を支配するための洗脳技術「転換(コンバージョン)」の開発者でもあります。
彼女は非常に頭が切れ、目的のためなら部下や同胞でさえ平然と切り捨てる冷酷さを持っています。
ドラマシリーズ(TVシリーズ版)では、軍事司令官のリディアと激しい権力争いを繰り広げ、毒殺未遂や罠の掛け合いなど、ドロドロとした女の戦いを展開しました。ただの力押しではなく、知略と色仕掛けを駆使して生き残る彼女の姿は、悪役ながら「あっぱれ」と言いたくなるほどの存在感を放っています。
3. ジェーン・バドラーの怪演
ダイアナを演じたジェーン・バドラーの演技力なくして、このキャラクターの成功はありませんでした。
彼女は、サディスティックな冷たい視線と、高慢な笑い声、そして体にフィットした赤いジャンプスーツを見事に着こなし、「悪の華」を体現しました。
2009年に製作されたリメイク版『V』にも、新リーダー「アナ」の母親役(つまり先代の女王的なポジション)としてゲスト出演しており、新旧ファンを狂喜させました。この際も、長い年月幽閉されていたという設定ながら、衰えない威厳を見せつけました。
4. ドノバンたちレジスタンスとの攻防
主人公であるジャーナリストのマイク・ドノバンや、科学者のジュリエット・パリッシュら「レジスタンス」にとって、ダイアナは常に立ちはだかる巨大な壁でした。
彼女は何度もレジスタンスのアジトを襲撃し、彼らの家族を人質に取り、精神的に追い詰めます。しかし、何度作戦を阻止されても執念深く立ち上がり、次なる一手を打ってくるその「しぶとさ」こそが、物語の緊張感を最後まで維持させた要因です。
「ダイアナ」参考動画
まとめ
ダイアナは、ダース・ベイダーやジョーカーと並び称されるべき、SFドラマ界の伝説的なヒロイン(悪役)です。
「綺麗なバラには棘がある」どころか「綺麗な美女の皮の下にはトカゲがいる」という設定は、外見に惑わされてはいけないという教訓とともに、未知のものに対する根源的な恐怖を植え付けました。
CG全盛の現代だからこそ、あのアナログな特殊メイクとジェーン・バドラーの鬼気迫る演技が生み出した「恐怖の女王」の魅力を、ぜひ再確認してみてください。
関連トピック
マイク・ドノバン(ビジターの正体を暴いたテレビカメラマン。ダイアナにとって最大の敵)
リディア(TVシリーズ版におけるダイアナのライバル。ビジターの保安担当としてダイアナと権力争いをする)
エリザベス(「スター・チャイルド」と呼ばれる、地球人とビジターの混血児。ダイアナにとって研究対象であり脅威)
V(2009年版)(21世紀にリメイクされた新シリーズ。ダイアナも重要な役どころで再登場する)
関連資料
DVD『V〈ビジター〉 アンコール DVDコレクターズBOX』(伝説のミニシリーズとTVシリーズを収録)
ケナー社製フィギュア『V Enemy Visitor』(80年代当時に発売された、顔の皮が剥がれるギミック付きの人形)

