【衝撃作】ドラマ『超人ハルク』半分人間・半分怪物!?シーズン4「謎の巨大隕石(Prometheus)」で見せた異形の変身
「謎の巨大隕石(Prometheus)」の概要
1980年に放送されたドラマ『超人ハルク』シーズン4のオープニングを飾る第1・2話「謎の巨大隕石(原題:Prometheus)」は、シリーズ全話の中でも特に異彩を放つエピソードです。
この回では、宇宙から飛来した隕石の影響により、主人公デビッド・バナーの変身が途中で止まってしまうという前代未聞の事態が発生します。
「ハルクの怪力」と「バナーの知性・言葉」を併せ持ちながら、そのどちらでもない中途半端な存在「デミ・ハルク(Demi-Hulk)」となってしまったデビッドの苦悩と、彼を宇宙人と誤認して捕獲しようとする軍事組織「プロメテウス・プロジェクト」との攻防を描いた、SF色濃厚なスペクタクル巨編です。
「謎の巨大隕石」の詳細
平穏な日々を打ち砕く隕石の落下
デビッド・バナーは、人里離れた山中で、事故により視力を失ったばかりの若い女性ケイティ(演:ローリー・ラング)を助け、彼女が新しい生活に適応できるようサポートしていました。
しかし、その平穏は突如として破られます。彼らの近くの森に巨大な隕石が落下したのです。
調査に向かったデビッドは、隕石から放出される謎のガンマ線と、偶然ハチに刺されたショックが重なり、変身を開始します。
ところが、隕石の特殊な放射線が変身プロセスに干渉し、彼は完全にハルクになりきれず、顔や体の一部に人間らしさを残したままの姿、通称「デミ・ハルク」となってしまいます。
「デミ・ハルク」の苦悩
この「デミ・ハルク」は、通常のハルクとは異なり、カタコトながら言葉を話すことができ、デビッドの記憶や感情も部分的に残っています。
しかし、その精神は混乱しており、制御不能な衝動と人間としての理性の間で引き裂かれています。
ケイティは目が見えないため、彼の異形の姿には気づかず、声色から彼がデビッド(または彼に近い存在)であると信じて接し続けます。この奇妙な絆が、物語の切なさを際立たせます。
軍事機密「プロメテウス」の脅威
一方、隕石の落下を探知した軍の特殊部隊が現地に到着します。
彼らは極秘プロジェクト「プロメテウス」のメンバーであり、地球外生命体の捕獲と研究を任務としていました。
現場でデミ・ハルクを発見した彼らは、彼を「隕石に乗ってやってきた宇宙人」だと誤解し、ケイティと共に捕獲します。
地下深くに建設されたハイテク研究所に幽閉されたデミ・ハルクは、科学者たちによる残酷な実験対象となりかけますが、怒りのパワーで反撃を開始します。
最終的に、ハルクの暴走によって研究所は壊滅。隕石の影響圏から脱出したことで、デビッドはようやく元の姿に戻ることができます。
作品の特筆すべき点
デミ・ハルクの造形
通常のルー・フェリグノによるフルメイクとは異なり、ビル・ビクスビーの面影を色濃く残した特殊メイクが施されています。この「人間と怪物の間」という不気味かつ悲劇的なビジュアルは、ファンの間で長く語り草となっています。
スケールの大きさ
巨大な隕石のセットや、軍のヘリコプター部隊、秘密基地の描写など、通常のテレビドラマの枠を超えた予算と規模で制作されています。
ビル・ビクスビーの演技
変身途中の苦しみや、理性を失いつつある恐怖を、ビル・ビクスビーが鬼気迫る演技で表現しています。
「謎の巨大隕石」の参考動画
まとめ
「謎の巨大隕石」は、いつもの「逃亡劇」のフォーマットを変奏し、SFパニック映画のような緊張感を持たせた傑作エピソードです。
特に「変身が不完全であることの恐怖」を描いた点は、変身ヒーローものの心理描写として非常に深く、ハルクという存在の悲劇性を改めて浮き彫りにしました。
単なるモンスターアクションにとどまらず、デビッド・バナーという人間の尊厳と、それを脅かす力への恐怖を見事に映像化した、シーズン4の幕開けにふさわしい力作です。
関連トピック
デミ・ハルク(Demi-Hulk)(本エピソードにのみ登場する、変身が中途半端に止まった状態のハルクの通称)
ローリー・ラング(ゲストヒロインのケイティ役。シーズン3のエピソードにも別の役で出演している)
プロメテウス・プロジェクト(作中に登場する対異星人用極秘軍事組織)
変身不全(後のシリーズや派生作品でも時折描かれる、ハルクの制御不能性を象徴するテーマ)
関連資料
DVD「超人ハルク シーズン4」(本エピソードを収録した映像ソフト)
書籍「The Incredible Hulk: A History and Celebration」(デミ・ハルクのメイクアップ技術や撮影秘話が詳細に記されている)

