【アメコミファン感涙】『ヤング・スーパーマン』神回「正義の同盟」徹底解説!ジャスティス・リーグの原点にして頂点のアクション巨編
第6シーズン第11話「正義の同盟(Justice)」の概要
ドラマ『ヤング・スーパーマン(Smallville)』において、単なる青春ドラマの枠を完全に破壊し、本格的なヒーロー・ユニバースへと進化させた記念碑的なエピソードがあります。
それが第6シーズン第11話「正義の同盟(原題:Justice)」です。
この回では、グリーン・アローことオリバー・クイーンの呼びかけにより、インパルス(フラッシュ)、アクアマン、サイボーグといったDCコミックスを代表するヒーローたちがスモールビルに集結します。
まだ「スーパーマン」になっていないクラーク・ケントが、彼らとチームを組み、共通の敵であるレックス・ルーサーの極秘施設を壊滅させる展開は、まさに「テレビ版ジャスティス・リーグ」の誕生です。
本記事では、アメコミ映画ブームの先駆けとなったこの神回のあらすじ、各ヒーローの魅力、そして伝説となった「爆発を背にしたスローモーション・ウォーク」まで、興奮度MAXで徹底解説します。
詳細:スモールビルに集結した若き英雄たち
あらすじ:囚われた仲間を救い出せ!
物語は、オリバー・クイーン(グリーン・アロー)が、レックス・ルーサーが進める極秘プロジェクト「33.1」の調査を続けているところから始まります。レックスは世界各地に施設を作り、隕石感染者(メタヒューマン)を人体実験の材料にしていました。
調査に協力していたバート・アレン(インパルス)がレックスの施設に侵入しますが、警備システムに捕まり、クリプトナイト攻めにされて囚われてしまいます。
バートを救出するため、オリバーはかつてクラークが出会った仲間たち、AC(アクアマン)とヴィクター(サイボーグ)を招集。クラークも加わり、一夜限りのドリームチームが結成されます。
集結したヒーローたち:個性豊かな能力
このエピソードの最大の魅力は、特殊能力を持つ若者たちが連携して戦う姿です。
- グリーン・アロー(オリバー・クイーン): チームのリーダー兼スポンサー。弓矢の達人であり、冷静な戦略家。まだ迷いのあるクラークに対し、「自分の能力を世界のために使え」と導く兄貴分的存在です。
- インパルス(バート・アレン): 超高速で移動できるスピードスター(後のフラッシュ)。お調子者ですが、チームのムードメーカー。彼のスピードはクラークをも凌駕します。
- アクアマン(アーサー・”AC”・カリー): 水中を自在に泳ぎ、水を操る能力を持つ。以前のエピソードではクラークと反目しましたが、今回は頼れる仲間として参戦。皮肉屋な性格は相変わらずです。
- サイボーグ(ヴィクター・ストーン): 事故により体の大部分を機械化された元フットボール選手。怪力とハッキング能力を持ち、施設のセキュリティ突破に貢献します。
- ボーイスカウト(クラーク・ケント): チーム内でのコードネームは「ボーイスカウト」。圧倒的なパワーを持ちながらも、まだ「空を飛べない」「人を傷つけることを恐れる」未完成のヒーローとして描かれます。
伝説の名シーン:爆炎とスローモーション
クライマックス、5人のヒーローがそれぞれの能力を駆使して施設を制圧し、バートを救出します。そして施設が大爆発を起こす中、炎を背にして5人が横一列で歩き出すシーン。
これこそが、ファンが語り継ぐ伝説の「ヒーロー・ウォーク」です。
CGや演出は当時のテレビドラマの限界を超えており、映画『アベンジャーズ』などが公開される数年前に、これほど完成度の高い実写チームアップが描かれていたことは驚異的です。
クロエ・サリバンと「ウォッチタワー」の誕生
ヒーローたちの活躍を後方支援したのが、クラークの親友クロエ・サリバンです。彼女はハッキングや情報収集でチームをサポートし、オリバーから「ウォッチタワー(監視塔)」というコードネームを与えられます。
これは原作コミックにおけるジャスティス・リーグの拠点の名前であり、クロエが単なるヒロインの枠を超え、ヒーローコミュニティの司令塔として覚醒した瞬間でもありました。
クラークの決意とオリバーとの対比
事件解決後、オリバーはクラークに「チームに参加しないか」と誘いますが、クラークは「まずは僕個人の問題を解決しなければならない」と断ります。
チームとして世界規模で戦うオリバーたちと、まずは目の前のスモールビルと自身の運命に向き合おうとするクラーク。
二人のスタンスの違いを明確にしつつも、クラークが「いつかその日が来たら、君たちの仲間になる」と示唆するラストシーンは、将来のスーパーマン誕生への伏線として完璧な締めくくりでした。
参考動画
まとめ
第6シーズン第11話「正義の同盟」は、単発のゲスト回ではなく、その後のDCドラマユニバース(アローバース)の礎を築いた重要なエピソードです。
孤独に戦っていたクラークが「自分と同じ志を持つ仲間」の存在を知り、より大きな世界へと目を向けるきっかけとなりました。
スタイリッシュなアクション、小気味よい会話、そして圧倒的な「ヒーロー感」。理屈抜きに楽しめるエンターテインメントの傑作として、シリーズ未見の方にも自信を持っておすすめできる一本です。
関連トピック
ジャスティス・リーグ
スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンなどが所属するDCコミックスのヒーローチーム。ドラマ版では版権の都合でバットマンなどは登場しませんが、このエピソードのチームが実質的な初期メンバーとして描かれています。
プロジェクト33.1
レックス・ルーサーが世界各地で展開していた極秘実験施設のコードネーム。隕石感染者(フリーク)を集めて人体実験を行い、超人兵士軍団を作ろうとしていました。この施設の存在が、クラークとレックスの対立を決定的なものにしました。
アローバース(Arrowverse)
『ヤング・スーパーマン』終了後に制作された『ARROW/アロー』や『THE FLASH/フラッシュ』を中心とするテレビドラマシリーズ。本作でグリーン・アローを演じたジャスティン・ハートリーの人気が、後のアローバース構想に大きな影響を与えたと言われています(※アローバースのオリバー役はスティーヴン・アメル)。
関連資料
DVD『ヤング・スーパーマン シーズン6』
本エピソードを収録。シーズン6はグリーン・アローのレギュラー入りにより、アクション要素が格段にパワーアップしています。
コミック『Justice League: Origin』
ジャスティス・リーグの結成を描いたコミック(New52版など)。ドラマ版とのメンバーの違いや、設定の共通点などを比較して楽しむことができます。

