話題のNetflix映画『エレクトリック・ステイト』を見ようか迷っている方や、見終わって「なぜ評価がここまで低いのか」「原作とどこが違うのか」が気になっている方は多いのではないでしょうか。
本作は『アベンジャーズ/エンドゲーム』のルッソ兄弟が監督し、Netflix史上最大級と報じられた巨額の予算をかけたSF大作です。
一方で、海外の批評家からは厳しい評価が相次ぎ、ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)にもノミネートされるなど、公開後も話題に事欠かない作品になりました。
この記事では、英語圏の制作インタビューや評価サイトの情報をもとに、作品の背景から撮影の裏側、海外の反応までを詳しくまとめます。
- 『エレクトリック・ステイト』の基本情報とネタバレなしのあらすじ
- 7年がかりの映画化の経緯と、モーションキャプチャーを駆使したロボット制作の裏話
- キャスト・キャラクターの紹介と、原作グラフィックノベルとの違い
- Rotten Tomatoes・IMDb・Metacriticの評価と、海外・日本での反響
作品の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | The Electric State |
| 邦題 | エレクトリック・ステイト |
| 制作国 | アメリカ |
| 配信開始 | 2025年3月14日(Netflix世界独占配信) |
| ジャンル | SFアドベンチャー/ロードムービー |
| 監督 | アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ |
| 脚本 | クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー |
| 原作 | シモン・ストーレンハーグ『エレクトリック・ステイト』(グラフィックノベル) |
| 制作会社・配信元 | AGBO/Netflix |
| 上映時間 | 128分 |
| 年齢区分 | 13+(Netflix日本)/PG-13(米国) |
| 日本での視聴方法 | Netflix(字幕・日本語吹替あり、2026年10月時点) |
作品の概要
『エレクトリック・ステイト』は、スウェーデンのアーティスト、シモン・ストーレンハーグ(Simon Stålenhag)による同名のグラフィックノベルを実写化したSFロードムービーです。
舞台は、ロボットが人間社会に溶け込んだ「もうひとつの1990年代」のアメリカ。
レトロな家電やアニメのマスコットのようなロボットが登場する、懐かしくも奇妙な世界観が特徴です。
映画化の話が動き出したのは2017年のことです。
ルッソ兄弟は原作の出版とほぼ同時期に映像化権を獲得し、当初は『IT/イット』のアンディ・ムスキエティ(Andy Muschietti)が監督候補に挙がっていました。
その後、2020年12月にユニバーサル・ピクチャーズへ企画が売却され、ルッソ兄弟自身が監督を務める体制に変わります。
ところがユニバーサルが劇場公開を見送ったため、2022年6月にNetflixが配信権を獲得しました。
撮影は2022年10月にジョージア州アトランタを中心に始まり、2023年2月に一度終了しました。
さらに2024年3月から4月にかけて、アトランタ、ユタ州モアブ、ブラジルで追加撮影が行われています。
企画から配信までおよそ7年という長い道のりでした。
製作費は約3億2,000万ドル(約480億円)と報じられ、Netflix作品として史上最大級の規模だと話題になりました。
ただし、この金額は米メディアの報道によるもので、Netflixは公式に認めていません。
初期には2億ドルとする報道もあり、正確な金額ははっきりしていません。
レトロフューチャーなビジュアルや個性豊かなロボットたちが好きな方、『ストレンジャー・シングス』のような80〜90年代の空気感が好きな方、ミリー・ボビー・ブラウンやクリス・プラットのファンの方には、気軽に楽しめる娯楽作です。
一方で、原作の静かで寂しげな雰囲気を期待している方は、作風の違いを理解したうえで見ることをおすすめします。
予告編・オープニング映像
あらすじと世界観(ネタバレなし)
物語の世界では、かつて人間に仕えていたロボットたちが自分たちの扱いに疑問を持ち、反乱を起こしました。
人間とロボットの戦争は、人間側が遠隔操作の戦闘ドローンを開発したことで決着します。
敗れたロボットたちは、砂漠の一角に壁で囲われた「隔離区域(Exclusion Zone)」へ追放されてしまいました。
一方、勝利した人間たちも幸せとは言えません。
人々は「ニューロキャスター」と呼ばれるヘッドセット型の装置に夢中になり、自分の分身となるロボットを通じて生活するようになっていました。
テクノロジーに頼るあまり、人と人とのつながりが薄れてしまった社会です。
主人公のミシェルは、事故で家族を失い、里親のもとで暮らす孤独な10代の少女です。
ある夜、彼女のもとに、子ども向けアニメのキャラクターを模した黄色いロボット「コスモ」が現れます。
コスモを操っているのは、死んだはずの天才肌の弟クリストファーではないか。
そう確信したミシェルは、コスモとともに弟を探す旅に出ます。
旅の途中で、ミシェルは元兵士で密輸業者のキーツと、彼の相棒で口の悪いロボット・ハーマンに出会います。
反発しあいながらも行動を共にすることになった一行は、ロボットだけが暮らす隔離区域へと足を踏み入れ、やがて世界を動かす巨大企業の秘密に近づいていきます。
見どころ
90年代のマスコットを思わせるロボットたち
本作最大の魅力は、登場するロボットのデザインです。
郵便配達ロボット、手品師ロボット、ナッツ菓子のマスコットそっくりのロボットなど、どこかで見たことがあるような懐かしい姿のロボットが次々と登場します。
ジョー・ルッソ監督は、昔のテレビCMや地元のショッピングモールで見かけたような、親しみのあるデザインを目指したと語っています。
人間のような動きを生んだモーションキャプチャー
ロボットの多くはCGで描かれていますが、その動きは実際の俳優によるモーションキャプチャー(体の動きをセンサーで記録し、CGに反映させる技術)で作られています。
Netflixの公式サイトによると、作品に登場するモーションキャプチャーの演技の数は、生身の人間の出演者よりも多いそうです。
CGの量はルッソ兄弟がマーベル作品で手がけた大作をも上回ったと、プロデューサーは説明しています。
ミリー・ボビー・ブラウンとクリス・プラットの掛け合い
まじめで傷つきやすいミシェルと、軽口ばかりのキーツの凸凹コンビも見どころです。
二人は撮影初日から意気投合し、監督も即興の演技を積極的に取り入れました。
特にキーツとハーマンのやり取りは、台本にない掛け合いから生まれた部分が多いとされています。
90年代ヒット曲と壮大なスコア
音楽は『アベンジャーズ』シリーズでもおなじみのアラン・シルヴェストリ(Alan Silvestri)が担当しています。
さらに、トム・ペティ、ジャーニー、オアシスなど80〜90年代のヒット曲が劇中を彩ります。
オアシスの「ワンダーウォール」をハープとピアノで演奏するアレンジは、印象的な場面で使われています。
制作秘話・トリビア
主人公のヘアスタイルはドリュー・バリモアがモデル
ミリー・ボビー・ブラウンは、撮影前からミシェルの見た目について自分のイメージを監督に送っていました。
参考にしたのは90年代のドリュー・バリモアで、根元が伸びたくすんだ金髪と前髪がポイントです。
前髪は「本当の気持ちを隠すため」の役作りでもあったと、本人がNetflixの取材で語っています。
一方、クリス・プラットはキーツの金髪の巻き毛を、映画『ハートブルー』のパトリック・スウェイジをイメージして作ったそうです。
モーションキャプチャー俳優との絆
撮影現場でコスモを演じたのは、モーションキャプチャー俳優のデヴィン・ダルトン(Devyn Dalton)です。
実はミリーとデヴィンは、ミリーが9歳のときにカナダの作品で共演したことがあり、撮影中は姉妹のような関係になったといいます。
また、ハーマンの動きを担当したマーティン・クレバ(Martin Klebba)は、クリス・プラットと『ジュラシック・ワールド』で共演した旧友でした。
ジェイソン・アレクサンダーは自ら動きも担当
『となりのサインフェルド』で知られるジェイソン・アレクサンダーは、ミシェルの里親テッドと、彼がニューロキャスターで操る分身ロボット「ウィングマン」の二役を演じています。
本人の希望で、ウィングマンのモーションキャプチャーも自ら担当しました。
動きの指導役テリー・ノタリー(Terry Notary)のもとで2日間の「ロボットの動き方教室」に参加し、ダンスと武道の経験が役立ったと話しています。
実際に歩くコスモも作られた
劇中のコスモはCGですが、宣伝や撮影用に実物のコスモも作られました。
ニュージーランドのウェタ・ワークショップがCGモデルをもとに3Dプリントで部品を作り、可動範囲を工夫して仕上げています。
さらに、ロボット工学の研究者が実際に歩けるコスモを開発したことも、米科学誌のポッドキャストで紹介されました。
VFXスーパーバイザーのマシュー・バトラー(Matthew Butler)は、大きな頭に細い首というコスモの体型を「ロボットとしては最悪の設計」と冗談めかして語っています。
キャストの交代と撮影中の悲劇
キー・ホイ・クァンが演じたドクター・アマースト役は、当初ミシェル・ヨーが演じる予定でした。
しかしスケジュールの都合で2022年11月に降板し、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で共演したクァンが引き継ぐことになりました。
また、撮影期間中にはスタッフの一人が撮影現場外の交通事故で亡くなり、撮影が一時中断しています。
なお、撮影時の仮タイトルは「STORMWIND(ストームウィンド)」でした。
監督おすすめの隠し要素
劇中には90年代のニュース映像を模した場面があり、ビル・クリントン元大統領がロボット戦争について演説する映像も登場します。
ジョー・ルッソ監督は、終盤20〜25分の中に、兄弟が監督を務めたコメディドラマ『ブル~ス一家は大暴走!(Arrested Development)』にちなんだイースターエッグ(隠し要素)があると明かしています。
原作との大きな違い
原作では、1997年のアメリカを、家出少女ミシェルと小さな黄色いおもちゃのロボットが車で西へ向かう、静かで寂しげな旅が描かれます。
文章は短く、約100点のイラストで読者の想像力に委ねる構成です。
映画版では、キーツやハーマンといった原作にないキャラクターが加わり、アクションとユーモアの多い冒険活劇に大きく作り変えられました。
この改変については、予告編の公開直後から原作ファンの間で賛否が分かれていました。
キャストとキャラクター紹介
ミシェル(演:ミリー・ボビー・ブラウン)
家族を事故で失い、里親のもとで暮らす10代の少女です。
大人やテクノロジーに心を閉ざしていますが、弟が生きているかもしれないと知り、危険な旅に踏み出します。
旅を通じて、失ったものと向き合い、前に進む強さを手に入れていく物語の中心人物です。
キーツ(演:クリス・プラット)
ロボット戦争に従軍した元兵士で、隔離区域で見つけた品物を売りさばく密輸業者です。
自分を「かっこいい」と思い込んでいる、どこか残念な男として描かれています。
ミシェルとの出会いをきっかけに、過去の傷から少しずつ前を向いていきます。
コスモ(声:アラン・テュディック)
子ども向けアニメ「キッド・コスモ」のキャラクターを模したロボットで、ミシェルの前に突然現れます。
決まった言葉しか話せませんが、弟クリストファーの手がかりを握る重要な存在です。
アンソニー・ルッソ監督は、コスモを「ミシェルの旅の感情の核」と表現しています。
ハーマン(声:アンソニー・マッキー)
キーツの相棒で、さまざまなサイズに変わる作業用ロボットです。
戦争中はキーツと敵同士でしたが、今では軽口をたたき合う親友になっています。
監督は最初からマッキー以外の声を考えていなかったそうです。
ドクター・アマースト(演:キー・ホイ・クァン)
巨大テック企業「セントレ」のネットワークを支える科学者です。
世界をロボットの反乱から救うためという大義のもと、倫理を後回しにしてきた人物として描かれます。
物語の真相に深く関わるキャラクターです。
イーサン・スケイト(演:スタンリー・トゥッチ)
ニューロキャスターを生み出したセントレ社のトップです。
トゥッチは、本人は自分を悪人だと思っておらず、みんなのためになることをしていると信じている人物だと説明しています。
善意の顔をした支配者という、現代的な悪役です。
ブラッドベリ大佐(演:ジャンカルロ・エスポジート)
ロボット戦争の英雄で、今は巨大な歩行ドローン「マーシャル」を操り、境界を越えるロボットを狩っています。
冷酷な追跡者ですが、内面には葛藤と後悔も抱えています。
クリストファー(演:ウディ・ノーマン)
ミシェルの弟で、幼いころから並外れた頭脳を持つ少年です。
死んだと思われていた彼がどこで何をしているのかが、物語の大きな謎になります。
ミスター・ピーナッツ(声:ウディ・ハレルソン)
ナッツ菓子ブランドのマスコットを模したロボットで、廃墟となったショッピングモールでロボットたちのコミュニティを率いています。
陽気な見た目と、指導者としての威厳を併せ持つキャラクターです。
主要キャスト・スタッフの経歴と代表作
ミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)
Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のイレブン役で世界的なスターになりました。
『エノーラ・ホームズの事件簿』シリーズや『ダムゼル/運命を拓きし者』など、Netflix映画の主演作も多数あります。
本作は、彼女の主演作としてNetflixで初週1位を獲得した3本目の映画になりました。
普段は80年代の役が多いため、90年代の役を演じられたのがうれしかったと語っています。
クリス・プラット(Chris Pratt)
コメディドラマ『パークス・アンド・レクリエーション』で人気を得たあと、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のスター・ロード役でブレイクしました。
『ジュラシック・ワールド』シリーズの主演や、『LEGO ムービー』の声優としても知られています。
批評家の厳しい評価のなかでも、彼のコメディセンスを評価する声はありました。
キー・ホイ・クァン(Ke Huy Quan)
子役時代に『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で注目され、長いブランクを経て『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。
同作の製作にはルッソ兄弟のAGBOも関わっており、本作への出演は縁のあるキャスティングといえます。
スタンリー・トゥッチ(Stanley Tucci)
『ジュリー&ジュリア』や『ハンガー・ゲーム』シリーズなどで知られる名脇役です。
上品さの中に不気味さを漂わせる演技は、本作でも存在感を放っています。
アンソニー&ジョー・ルッソ(Anthony Russo / Joe Russo)
テレビの『ブル~ス一家は大暴走!』や『コミ・カレ!!』で頭角を現し、マーベル作品では『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』までの4本を監督しました。
2017年に製作会社AGBOを設立し、Netflix映画『グレイマン』なども手がけています。
脚本のマルクス&マクフィーリーは、マーベル時代からの長年のパートナーです。
結末と考察(ネタバレあり)
⚠️ここから先はネタバレを含みます
クリストファーは死んでいたのではなく、セントレ社の本社に体を保管され、その天才的な脳がニューロキャスターや軍用ドローンを動かすネットワークの中枢として使われていました。
ミシェルは、それまで避けてきたニューロキャスターを自ら装着し、弟の意識と直接対話します。
クリストファーは、世界を正すためには自分が死ななければならず、それを姉にしてほしいと頼みます。
ミシェルは苦しみながらも、弟の生命維持装置を止める決断をします。
その結果、セントレ社のドローンは世界中で停止し、子どもを使った人体実験の事実が明るみに出てスケイトは失脚します。
ブラッドベリ大佐もスケイトの非情さを目の当たりにして考えを改め、ミスター・ピーナッツと和解します。
ラストでは、壊れたはずのコスモが廃棄場で再び動き出し、クリストファーの意識の一部が残っている可能性が示されます。
ハーマンも、大きな体の中から小さなハーマンが現れて無事が明かされます。
ジョー・ルッソ監督は、テクノロジーには大きな恩恵がある一方、人との関係を断つ道具にもなりうると語り、そばにいる人とのつながりを大切にすることが作品のメッセージだと説明しています。
ミリー・ボビー・ブラウンは、弟を取り戻すためには手放さなければならないと気づく過程が、ミシェルの再出発に必要だったと話しています。
ただし海外の批評では、テクノロジーから離れようというメッセージを、視聴者を画面に引きつけることで成り立つ配信サービスが発信することへの皮肉も指摘されました。
なお原作では、ミシェルが向かう先や弟の運命はより曖昧に描かれ、読者の解釈に委ねられています。
映画版の明快な結末は、原作の余韻を好むファンからは物足りないという意見も出ました。
海外の評価と反響
評価サイトのスコア(2026年10月時点)
- Rotten Tomatoes:Tomatometer(批評家スコア)14%(158件)、Popcornmeter(観客スコア)67%
- IMDb:5.9/10
- Metacritic:Metascore 30/100
Rotten Tomatoesの批評家スコアは、配信前の解禁時点では20%台前半でしたが、レビューが増えるにつれて10%台に下がりました。
Metacriticの30点は、評価が出そろい始めた時点で2025年公開作の中で最も低いスコアだったと報じられています。
一方で観客スコアは60〜70%台を保っており、批評家と一般視聴者の評価の差が大きい作品です。
受賞・ノミネート歴
2026年の第46回ラジー賞(その年の最低映画を選ぶパロディの映画賞)で、最低作品賞・最低監督賞・最低脚本賞の3部門にノミネートされました。
2026年3月14日に発表された結果では、3部門とも『宇宙戦争』(2025年版)が受賞し、本作は受賞を免れています。
批評家の評価のポイント
批判の中心は、豪華な映像に対して物語や感情面が薄いという点でした。
Rotten Tomatoesの総評は、巨大なロボットのように重々しく進むものの、作品に命を吹き込む火花がないという趣旨です。
The Hollywood Reporterは、本物の映画というより映画の模倣のようだと評し、原作のファンからは、不気味で静かな雰囲気が失われ、ありがちな配信向け大作になったという声も上がりました。
一方で、肯定的な意見もあります。
英Empire誌は、原作の静かな深みは失われたものの、レトロフューチャーな娯楽作として気軽に楽しめると評価しました。
ロボットのデザインやビジュアル、クリス・プラットのコメディ演技、声優陣の仕事ぶりは、批判的なレビューの中でも評価されることが多いポイントです。
視聴数とSNSでの反響
Netflixの公式発表によると、本作は配信開始から3日間で2,520万回視聴され、英語映画ランキングで1位を獲得しました。
Netflixが配信しているすべての国でトップ10入りし、47か国で1位になっています。
ただし、同時期のヒット作『バック・イン・アクション』の初週4,680万回と比べると少なく、配信から2週目までの累計は4,770万回でした。
米メディアでは、製作費に見合う結果とは言えないという論調が目立ちました。
SNSでは、批評家ほど厳しくない視聴者の声も多く見られ、「批評家は辛口すぎる」「普通に楽しめた」という感想も少なくありません。
日本での評価との違い
日本のレビューサイトFilmarksでは、5点満点中3.5点(2026年10月時点)と、海外の批評家スコアに比べて穏やかな評価になっています。
主演二人の魅力や、ロボットたちの愛らしさを楽しんだという感想が目立ち、原作を知らずに娯楽作として見た人ほど満足度が高い傾向がうかがえます。
後の作品への影響
本作は、Netflixが映画部門の支出を見直す流れの中で、巨額予算の大作路線の象徴として語られることが多くなりました。
なお配信直後の2025年3月18日には、前日譚となるモバイルゲーム『The Electric State: Kid Cosmo』がNetflixゲームとして配信され、映画の世界観を広げる試みも行われています。
よくある質問(FAQ)
『エレクトリック・ステイト』はどこで見られますか?
Netflixの独占配信作品で、Netflixでのみ視聴できます(2026年10月時点)。
日本語字幕と日本語吹替の両方が用意されています。
原作はありますか?
スウェーデンのアーティスト、シモン・ストーレンハーグによる同名のグラフィックノベルが原作です。
ただし、登場人物や物語の展開は大きく変更されており、原作とはかなり印象の異なる作品になっています。
続編はありますか?
2026年10月時点で、続編の公式発表は確認できませんでした。
物語は1本で完結しているため、続編を見なくても楽しめる構成です。
子どもと一緒に見られますか?
Netflix日本では13歳以上、米国ではPG-13(13歳未満は保護者の注意が必要)に指定されています。
戦闘シーンや重い展開も含まれるため、小さなお子さんと見る場合は注意が必要です。
同じ原作者の作品はほかに映像化されていますか?
ストーレンハーグの画集『ザ・ループ(Tales from the Loop)』を原作にしたドラマ『テイルズ・フロム・ザ・ループ』が、Amazon Prime Videoで配信されています。
こちらは原作の静かな雰囲気を生かした作風で、本作と見比べるのもおすすめです。
まとめ
『エレクトリック・ステイト』は、ルッソ兄弟が7年がかりで実現させた、レトロフューチャーなSFロードムービーです。
90年代のマスコットを思わせるロボットたち、モーションキャプチャーで生まれた豊かな動き、ミリー・ボビー・ブラウンとクリス・プラットの軽快な掛け合いなど、映像と娯楽性の面では見どころの多い作品です。
一方で、巨額の製作費に見合う物語の深さがないとして、海外の批評家からは厳しい評価を受け、ラジー賞にもノミネートされました。
原作の静かで寂しげな世界観を期待すると、作風の違いに戸惑うかもしれません。
それでも観客スコアは批評家スコアを大きく上回っており、肩の力を抜いて楽しむ冒険映画としては十分に魅力があります。
ロボットやレトロなデザインが好きな方、主演二人のファンの方、休日に家族や友人と気軽に見られるSF作品を探している方に、ぜひ一度見てほしい作品です。
見終わったあとに原作のグラフィックノベルを手に取ると、二つの作品の違いからさらに楽しみが広がるはずです。
関連商品
- 原作グラフィックノベル『The Electric State』(シモン・ストーレンハーグ著、英語版/Simon & Schuster)
- 原作日本語版『エレクトリック・ステイト』(シモン・ストーレンハーグ著、山形浩生訳)
- 関連作品『ザ・ループ』(シモン・ストーレンハーグ著、日本語版)
- モバイルゲーム『The Electric State: Kid Cosmo』(Netflixゲーム、Netflix会員は追加料金なし)
参考リスト
- The Electric State(Rotten Tomatoes)
- The Electric State (film)(Wikipedia英語版)
- Meet The Electric State Cast: A Guide to the Robots and Humans(Netflix Tudum)
- The Electric State Ending Explained(Netflix Tudum)
- Top 10 Movies and Shows on Netflix: Week of March 10, 2025(Netflix Tudum)
- Netflixが「The Electric State(原題)」の製作を発表(Netflix公式)
- ‘The Electric State’ Trailer(Variety)
- ‘The Electric State’ Is Viewership Disappointment for Netflix(What’s on Netflix)
- ‘The Electric State’: Everything We Know So Far(What’s on Netflix)
- “The Electric State” Reviews Are In(Dark Horizons)
- How ‘The Electric State’ team created a world of unlikely robots(TechCrunch)
- The Electric State(Wētā Workshop)
- Razzie Nominations 2026(Variety Australia)
- Razzies 2026: Complete List of Winners(EarlyGame)
- Here Are All the Songs in ‘The Electric State’(TheWrap)
- The Electric State on Netflix: When is an adaptation not an adaptation?(Film Stories)
- エレクトリック・ステイト:作品情報(映画.com)
- エレクトリック・ステイト(Filmarks)
