【奥さまは魔女 うんちく】ダーリン役が二人いた衝撃の真相とは?サマンサの「鼻ピクピク」の秘密を徹底解説

【奥さまは魔女 うんちく】ダーリン役が二人いた衝撃の真相とは?サマンサの「鼻ピクピク」の秘密を徹底解説

『奥さまは魔女』の概要

『奥さまは魔女』(原題: Bewitched)は、1964年から1972年にかけてアメリカで放送された、世界中で愛され続ける大ヒット・シチュエーション・コメディです。

魔女であるサマンサ(演:エリザベス・モンゴメリー)が、広告代理店に勤める人間(ダーリン)と恋に落ちて結婚。

魔法を使わない「普通の奥さま」になろうと奮闘しますが、魔女の母エンドラを筆頭とする個性的な親戚たちのせいで、毎回ドタバタ劇が繰り広げられます。

日本でも幾度となく再放送され、多くの世代に親しまれているこの作品には、制作の裏側に隠された多くの「うんちく」が存在します。

『奥さまは魔女』の詳細うんちく

最大のうんちく「ダーリン役は二人いた」

『奥さまは魔女』を語る上で欠かせない最大の「うんちく」は、主人公サマンサの夫である「ダーリン(Darrin Stephens)」役の俳優が、シリーズ途中で交代していることです。

  • 初代ダーリン:ディック・ヨーク(シーズン1〜5)
  • 二代目ダーリン:ディック・サージェント(シーズン6〜8)

この交代劇は、初代ダーリンを演じたディック・ヨークの深刻な健康問題が原因でした。

彼は『奥さまは魔女』の放送が始まる以前、1959年の映画撮影中に背中をひどく負傷していました。

その古傷による慢性的な激痛に耐えながら撮影を続けていましたが、痛み止めのために使用していた薬物への依存症も併発。

シーズン5の撮影中、ついにスタジオで倒れてしまい、治療とリハビリに専念するため、苦渋の決断で降板することになりました。

制作陣は顔が似ていて、名前も同じ「ディック」であるディック・サージェントを二代目として起用。

日本では交代の事実があまり大々的に告知されなかったため、「いつの間にかダーリンの顔が変わった」と子供心に混乱した視聴者も少なくありませんでした。

サマンサの「鼻ピクピク」の秘密

サマンサが魔法を使うとき、口元に指を当てて鼻を「ピクピク」と動かすあの有名な仕草。

実はあれ、主演のエリザベス・モンゴメリー本人の「癖」だったと言われています。

緊張したり、イライラしたりすると無意識に鼻が動いてしまう癖を、当時の夫であり本作の監督でもあったウィリアム・アッシャーが見つけ、「それを魔法のサインにしよう」と提案したことから生まれたという逸話があります。

このチャーミングな仕草は、サマンサというキャラクターを象徴するものとなりました。

サマンサそっくりの「セリーナ」の正体

サマンサと瓜二つでありながら、性格は正反対。

黒髪でミニスカートを履きこなし、自由奔放に騒動を巻き起こすいとこの「セリーナ」。

もちろん、このセリーナを演じていたのもエリザベス・モンゴメリー本人です。

彼女は一人二役で、正淑なサマンサと破天荒なセリーナを見事に演じ分けました。

当時のエンディングクレジットでは、セリーナ役は「パンドラ・スポックス(Pandora Spocks)」という架空の名前が使われる遊び心もあり、エリザベス・モンゴメリーの演技力の高さを証明するうんちくの一つです。

モノクロからカラー放送へ

今ではカラフルなファッションやインテリアのイメージが強い『奥さまは魔女』ですが、放送開始当初はモノクロ(白黒)放送でした。

シーズン1(1964年)とシーズン2(1965年)はモノクロで制作され、時代の流れとともにシーズン3(1966年)からカラー放送へと移行しました。

カラーになったことで、サマンサのファッションや魔法の表現がより華やかになりました。

エンドラの名前とダーリンの呼び方

サマンサの母親で、娘が人間と結婚したことが気に入らず、ダーリンに(「ダーウッド」「ドナルド」など)わざと違う名前で呼びかける強烈なキャラクターの魔女、エンドラ。

この「エンドラ(Endora)」という名前は、旧約聖書に登場する「エンドルの魔女(Witch of Endor)」にちなんで名付けられたとされています。

ちなみに、サマンサが夫を呼ぶ「ダーリン」は、もちろん「愛しい人(Darling)」という意味も掛けていますが、彼の役名そのものが「ダーリン・スティーブンス(Darrin Stephens)」です。

参考動画

まとめ

『奥さまは魔女』は、単なるコメディドラマではなく、「魔女(異なる文化)」と「人間(普通の社会)」という異文化間の結婚生活を描いた、非常に示唆に富んだ作品でもありました。

ダーリン役の交代劇という大きなアクシデントを乗り越え、8シーズンにもわたって愛され続けたのは、エリザベス・モンゴメリー演じるサマンサの圧倒的な魅力と、個性豊かなキャラクターたちが織りなす普遍的な家族愛があったからに他なりません。

今見ても色褪せない、あのチャーミングな「鼻ピクピク」は、これからも多くの人々の心を掴み続けることでしょう。

関連トピック

エリザベス・モンゴメリー: サマンサとセリーナの一人二役を見事に演じきった主演女優。本作で国民的スターとなりました。

ディック・ヨークとディック・サージェント: 二人の「ダーリン」。彼らの交代劇はテレビ史に残る有名なエピソードです。

アグネス・ムーアヘッド: 母親エンドラ役を演じた名女優。彼女の強烈な個性なくして『奥さまは魔女』は語れません。

『かわいい魔女ジニー』: 『奥さまは魔女』と同時期(1965年〜)に放送された、もう一つの「魔女(正確には魔人)」コメディドラマ。当時は人気を二分するライバル作品でした。

サマンサタバサ: 日本の有名なバッグブランド「Samantha Thavasa」。その名前が、本作の「サマンサ」と娘の「タバサ」から取られているのは有名な話です。

関連資料

奥さまは魔女 コンプリート・ボックス [DVD]: 全8シーズン、全254話を網羅したコンプリートBOX。モノクロ時代からカラー時代まで、すべてを視聴可能です。

映画『奥さまは魔女』(2005年) [Blu-ray/DVD]: ニコール・キッドマン主演でリメイクされた劇場版。ドラマの裏側を描くという少し変わった設定のロマンティック・コメディです。

『Bewitched』関連洋書: 制作の裏側やトリビアをまとめた書籍(洋書)。エリザベス・モンゴメリーの伝記なども含まれます。

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