YouTubeで見る「刑事コロンボ」!不朽の名作ミステリードラマを徹底解説

YouTubeで見る「刑事コロンボ」!不朽の名作ミステリードラマを徹底解説

「刑事コロンボ」の概要と魅力

『刑事コロンボ』(原題: Columbo)は、アメリカで制作された、テレビドラマ史に燦然と輝くミステリードラマの金字塔です。

ロサンゼルス市警察殺人課の警部補であるコロンボが、主に上流階級で起こる巧妙な殺人事件を解決していく姿を描いています。

最大の特徴は、「倒叙形式」(Inverted Detective Story)と呼ばれる、番組の冒頭で犯人と犯行の瞬間が視聴者に明かされ、その後、一見うだつの上がらない風貌のコロンボが、鋭い観察眼と粘り強い捜査で犯人を追い詰めていく過程を描く点にあります。

よれよれのレインコート、安物の葉巻、そして「うちのカミさんがね…」という口癖がトレードマークの、ユニークなヒーロー像で世界中の視聴者を魅了しました。

「刑事コロンボ」象徴的なテーマ曲とオープニング

(※シリーズを通して使われた有名なテーマ曲の一つと、象徴的なオープニング映像)

作品詳細(放送時期・形式)

本作は、まず1968年に単発のテレビ映画『殺人処方箋』(Prescription: Murder)が放送され、その好評を受けて1971年からNBCネットワークで『刑事コロンボ』としてシリーズ化されました(旧シリーズ)。

この旧シリーズは1978年まで続き、一旦終了します。

その後、1989年にABCネットワークで『新・刑事コロンボ』(The New Columbo)として復活し、2003年まで不定期に新作が制作されました。

旧シリーズ(NBC時代)は「刑事コロンボ・ミステリー・ナイト」枠などで他のミステリードラマとローテーションで放送される形式が多く、新シリーズ(ABC時代)は主に長編のテレビスペシャルとして制作されました。

全シリーズを通して、主人公コロンボを演じたのはピーター・フォークです。

脚本や監督には、スティーヴン・スピルバーグ、ジョナサン・デミ、スティーヴン・ボチコなど、後に大物となる才能が多数参加したことでも知られています。

犯人役として、ジャック・キャシディ(シリーズ最多の3回犯人役)、ロバート・カルプ、パトリック・マクグーハン(監督も兼任)、ウィリアム・シャトナー、レナード・ニモイなど、毎回豪華なゲストスターが出演することも大きな魅力でした。

日本では1972年からNHKなどで放送され、ピーター・フォークの吹き替えを担当した小池朝雄氏(旧シリーズ)、石田太郎氏(新シリーズ)の名演も相まって、絶大な人気を獲得しました。

「刑事コロンボ」の主要キャスト

  • コロンボ警部補 (Lt. Columbo): ピーター・フォーク (Peter Falk)

    ロサンゼルス市警察殺人課の刑事。イタリア系アメリカ人。ファーストネームは不詳(「フランク」とする説もあるが公式には明かされていない)。妻と犬(ドッグ)を飼っている。愛車はプジョー403カブリオレ。

(本作は基本的にコロンボと犯人の一対一の対決が中心であり、固定のレギュラー脇役は少ない)

主演:ピーター・フォークの他の代表作品名

  • 『ポケット一杯の幸福 (Pocketful of Miracles)』(映画、アカデミー助演男優賞ノミネート)
  • 『殺人会社 (Murder, Inc.)』(映画、アカデミー助演男優賞ノミネート)
  • 『カリフォルニア・ドールズ (The California Dolls / …All the Marbles)』(映画)
  • 『ベルリン・天使の詩 (Wings of Desire)』(映画、本人役で出演)
  • 『プリンセス・ブライド・ストーリー (The Princess Bride)』(映画)

「刑事コロンボ」の社会的評価と影響(まとめ)

『刑事コロンボ』は、従来の「誰が犯人か?」を探るフーダニット(Whodunit)形式とは一線を画し、「犯行が既知の状況で、いかにしてコロンボが犯人を追い詰めるか?」を描くハウダニット(Howdunit)形式をテレビドラマで確立し、大成功を収めた点で画期的でした。

ピーター・フォーク演じるコロンボの、とぼけた外見とは裏腹の鋭い洞察力、そして犯人の心理的な隙を突く巧みな話術は、視聴者に強いカタルシスを与えました。

社会的地位の高い知能犯たちが、庶民的なコロンボによって徐々に化けの皮を剥がされていく構図は、多くの視聴者の共感を呼びました。

本作はエミー賞を複数回受賞するなど批評的にも高く評価され、ピーター・フォークはコロンボ役で4度エミー賞主演男優賞を受賞しています。

「うちのカミさんがね…」「あと、もう一つだけ…(Just one more thing…)」といったコロンボのセリフは流行語となり、彼のキャラクターは世界中で愛される文化的アイコンとなりました。

倒叙ミステリーの代表作として、日本のドラマ『古畑任三郎』など、後世の作品にも多大な影響を与えています。

「刑事コロンボ」関連商品(DVD・書籍)

永遠の名作を楽しむためのアイテム。

DVD / Blu-ray

  • 『刑事コロンボ』の旧シリーズ、新シリーズ共に、コンプリートDVD-BOXやBlu-ray BOXが、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンから発売されています。

  • 特定のエピソードを選んだ傑作選などもリリースされています。

書籍

  • 日本では、各エピソードの詳細な解説や制作秘話、トリビアなどをまとめたファンブックや研究本が多数出版されています(例:『刑事コロンボ完全捜査ブック』、『刑事コロンボ読本』など)。

  • ウィリアム・リンクとリチャード・レビンソン(原案・脚本家)による小説版も存在します。

グッズ

  • コロンボのフィギュア、愛車のプジョー403のミニカー、Tシャツなどの関連グッズが販売されています。

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