YouTubeで見る「ダラス」!伝説のプライムタイム・ソープオペラを徹底解説

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「ダラス」の概要(石油王一族の愛憎劇)

『ダラス』(原題: Dallas)は、1970年代末から1990年代初頭にかけてアメリカで制作・放送され、世界的なメガヒットとなったテレビドラマシリーズです。

物語の舞台は、テキサス州ダラス郊外にある広大な牧場「サウスフォーク・ランチ」。

石油産業で莫大な富を築いた大富豪ユーイング家の一族が繰り広げる、愛憎、裏切り、権力闘争、そして家族の絆を描いた、いわゆる「プライムタイム・ソープオペラ」(夜の時間帯に放送される連続メロドラマ)の代表格です。

特に、ラリー・ハグマン演じる冷酷非情な長男J.R.ユーイングのキャラクターは強烈なインパクトを残し、シリーズの象徴となりました。

「ダラス」壮大なオープニングテーマ

(※ジェロルド・インメル作曲による、壮大で有名なテーマ曲)

作品詳細(放送時期・社会現象)

本作は、アメリカのCBSネットワークで1978年4月2日から1991年5月3日まで、全14シーズン、合計357話という長期間にわたって放送されました。

制作はロリマー・プロダクションズ。

物語の中心は、ユーイング家の家長ジョックと妻エリー、そして彼らの息子たち、特に冷徹な野心家の長男J.R.と、正義感の強い三男ボビーの対立です。

ユーイング家の石油会社「ユーイング・オイル」を巡るビジネス上の策略や、宿敵バーンズ家との長年にわたる確執、そして複雑な恋愛模様が、次々と展開されます。

豪華な邸宅、贅沢な生活、そしてその裏で渦巻く人間の欲望と策略を描き、当時のアメリカ社会の豊かさと影の部分を映し出しました。

特に1980年に放送された「Who shot J.R.?」(誰がJ.R.を撃ったのか?)というエピソードのクリフハンガー(次シーズンへの持ち越し)は、世界中で憶測を呼び、社会現象となるほどの注目を集めました。

日本では1981年からテレビ朝日系で放送され、そのゴージャスでスキャンダラスな内容が人気を博しました。

2012年には、オリジナルキャストの一部も出演する形で、TNTネットワークにて新シリーズ(リバイバル版)が制作され、3シーズン放送されました。

「ダラス」の主要キャスト(ユーイング家の人々)

(オリジナルシリーズの主要キャスト)

  • ジョン・ロス・”J.R.”・ユーイング・ジュニア (John Ross “J.R.” Ewing Jr.): ラリー・ハグマン (Larry Hagman)

    ユーイング家の長男。ユーイング・オイルの実権を握る、冷酷で狡猾な野心家。本作のアンチヒーロー。

  • ボビー・ユーイング (Bobby Ewing): パトリック・ダフィ (Patrick Duffy)

    ユーイング家の三男。兄とは対照的に誠実で正義感が強い。宿敵バーンズ家の娘パメラと結婚する。

  • スー・エレン・ユーイング (Sue Ellen Ewing): リンダ・グレイ (Linda Gray)

    J.R.の妻。元ミス・テキサス。夫の裏切りに苦しみ、アルコール依存症に陥るが、後に自立していく。

  • エレノア・”エリー”・サウスワース・ユーイング・ファーロウ (Eleanor “Miss Ellie” Southworth Ewing Farlow): バーバラ・ベル・ゲデス (Barbara Bel Geddes) [一時的にドナ・リードが代役]

    ユーイング家の賢母。サウスフォーク牧場の相続者であり、家族の精神的支柱。

  • ジョン・ロス・”ジョック”・ユーイング・シニア (John Ross “Jock” Ewing Sr.): ジム・デイヴィス (Jim Davis) [シーズン1-4]

    ユーイング家の創始者であり家長。一代でユーイング・オイルを築き上げたタフな男。

  • パメラ・”パム”・バーンズ・ユーイング (Pamela “Pam” Barnes Ewing): ヴィクトリア・プリンシパル (Victoria Principal) [シーズン1-10]

    ボビーの最初の妻。宿敵バーンズ家の出身であるため、ユーイング家内で葛藤を抱える。

  • ルーシー・アン・ユーイング・クーパー (Lucy Ann Ewing Cooper): シャーリーン・ティルトン (Charlene Tilton)

    J.R.とボビーの姪(次男ゲーリーの娘)。奔放な性格。

  • レイ・クレブス (Ray Krebbs): スティーヴ・カネリー (Steve Kanaly)

    サウスフォーク牧場の牧童頭。後にジョックの隠し子であることが判明する。

キャストの他の代表作品名

  • ラリー・ハグマン (J.R.役):

    • 『かわいい魔女ジニー (I Dream of Jeannie)』(テレビドラマ、トニー・ネルソン少佐役)
    • 『鷲は舞いおりた (The Eagle Has Landed)』(映画)
    • 『失敗しない安全な選択 (Fail Safe)』(映画)
  • パトリック・ダフィ (ボビー役):

    • 『アトランティスから来た男 (Man from Atlantis)』(テレビドラマ)
    • 『ステップ・バイ・ステップ (Step by Step)』(テレビドラマ)
  • リンダ・グレイ (スー・エレン役):

    • 『メルローズ・プレイス (Melrose Place)』(テレビドラマ)
    • 『卒業 (The Graduate)』(映画、脚のモデルとしてポスターに登場)
  • バーバラ・ベル・ゲデス (エリー役):

    • 『めまい (Vertigo)』(ヒッチコック監督映画)
    • 『私は याद रखें (I Remember Mama)』(映画、アカデミー助演女優賞ノミネート)
  • ジム・デイヴィス (ジョック役):

    • 多数の西部劇映画に出演(『リオ・ロボ (Rio Lobo)』『ビッグ・ジェイク (Big Jake)』など)

「ダラス」の社会的評価と影響(まとめ)

『ダラス』は、アメリカのテレビドラマ界に「プライムタイム・ソープオペラ」というジャンルを確立し、その後の多くのメロドラマに計り知れない影響を与えた金字塔です。

特に「Who shot J.R.?」のエピソードは、テレビ史上最も有名なクリフハンガーの一つとして語り継がれており、当時の視聴率記録を塗り替えるなど、まさに社会現象を巻き起こしました。

富と権力を巡る家族間の骨肉の争いを赤裸々に描きながらも、ユーイング家という「家族」の物語としての側面も持ち合わせており、その複雑な人間ドラマが視聴者を引きつけました。

豪華なファッションやライフスタイルも注目を集め、1980年代のアメリカ文化を象徴する作品の一つとなりました。

スピンオフ作品『ノッツ・ランディング (Knots Landing)』も制作されるなど、シリーズは大きな成功を収め、テレビドラマの歴史にその名を刻んでいます。

「ダラス」関連商品

あの華麗なる一族の世界を再び。

DVD

  • オリジナル版『ダラス』の各シーズンを収録したコンプリートDVD-BOXが、ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントから発売されています。

  • リバイバル版(2012年)のDVDもリリースされています。

書籍

  • ドラマのノベライズ版や、番組の歴史、キャストについて書かれた書籍(主に洋書)が存在します。

サウンドトラック

  • ジェロルド・インメルによる有名なテーマ曲を含むサウンドトラック盤がCDやアナログレコードでリリースされています。

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