『デアデビル』のウンチク徹底解説!コミック裏設定からNetflix版「廊下ワンカット」の秘密まで

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『デアデビル』のウンチク徹底解説!コミック裏設定からNetflix版「廊下ワンカット」の秘密まで

「デアデビル」の概要

『デアデビル』は、マーベル・コミックスに登場するスーパーヒーローです。

その正体は、昼は盲目の弁護士として弱者を助け、夜は法で裁ききれない悪と戦う「ヘルズ・キッチンの悪魔」、マット・マードックです。

幼少期の事故で化学薬品を浴びて視力を失った彼は、その代償として聴覚や触覚など、視覚以外の感覚が超人的に発達しました。

これにより、彼は周囲の状況を立体的に感知する「レーダーセンス」と呼ばれる能力を身につけています。

特にNetflixで制作され、現在はDisney+で配信中のドラマシリーズは、そのダークでシリアスな作風と本格的なアクションで世界的な評価を受けました。

「デアデビル」の詳細と製作秘話

『デアデビル』の世界、特にNetflix版のドラマシリーズを中心に、ファンなら知っておきたい「うんちく」や製作秘話を紹介します。

Netflix版の象徴「廊下のワンカット」

ドラマ『デアデビル』シーズン1の第2話で披露された、狭い廊下での長回し(ワンカット)のアクションシーンは、本作のリアリズムとハードなトーンを象徴する場面として伝説となっています。

これはCGや巧妙な編集で繋いだものではなく、主演のチャーリー・コックスとスタントチームが、数日間にわたる過酷なリハーサルを経て、実際にワンテイクで撮影したものです。

このシーンの成功が、その後のマーベル・ドラマのアクションの質を格段に引き上げました。

この「廊下のアクション」は、シーズン2(階段)やシーズン3(刑務所)でも、形を変えてオマージュされ続けています。

コミック初期のスーツは「黄色」だった

現在では深紅のスーツがお馴染みのデアデビルですが、1964年のコミック初登場時、彼のコスチュームは黄色と黒、そして一部に赤を使ったデザインでした。

これは、彼の父であるボクサー「バトル・ジャック」マードックが着ていたガウンの色にちなんだものです。

現在のようなダークで影のあるヒーロー像と深紅のスーツが定着したのは、1980年代に伝説的なアーティスト、フランク・ミラーがライター兼アーティストとしてシリーズを担当し、『デアデビル: ボーン・アゲイン』などの傑作を生み出してからです。

主演チャーリー・コックスの徹底した役作り

マット・マードックを演じたチャーリー・コックスは、盲目の弁護士という難しい役柄を演じるにあたり、盲目の人々をサポートする専門のコンサルタントを雇いました。

彼は、目が見えない人がどのように世界を認識し、音や匂い、空気の振動に反応するかを徹底的に学びました。

また、白杖(はくじょう)の正しい使い方や、人と話す際に視線を合わせないように意識しつつ、相手の方向に顔を向けるといった細かな仕草まで研究し、そのリアルな演技は高く評価されました。

映画版(2003年)とベン・アフレックの後悔

Netflix版が成功する以前、2003年にもベン・アフレック主演で映画『デアデビル』が製作されました。

しかし、この映画は批評家やファンから厳しい評価を受けました。

主演のベン・アフレック自身も、後に「あの映画(デアデビル)は、僕のキャリアで唯一後悔している作品だ」と公言しています。

皮肉なことに、彼はこの後悔をバネに研究を重ね、後にDCコミックスのヒーロー、バットマン役を獲得し、見事な復活を遂げました。

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)への合流

Netflixのシリーズが終了した後、ファンはデアデビルの再登場を熱望していました。

その願いが叶い、チャーリー・コックス演じるマット・マードックは、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に弁護士としてカメオ出演しました。

さらに、宿敵キングピン(ヴィンセント・ドノフリオ)もドラマ『ホークアイ』に登場。

これにより、Netflix版のキャラクターたちが正式にMCUの世界に合流したことが示唆され、新作ドラマ『デアデビル: ボーン・アゲイン』への道が開かれました。

参考動画

まとめ

『デアデビル』は、単なる勧善懲悪のヒーロー物語ではありません。

彼自身の信仰心と、法と暴力の間で揺れ動く「人間の弱さ」や「葛藤」を深く描いたことが、多くの大人を魅了しました。

特にNetflixシリーズが示した「ストリートレベル(地上に近い)」のヒーロー像は、その後のMCU作品(『ムーンナイト』や『パニッシャー』など)にも大きな影響を与えました。

MCUフェーズ5の重要作として期待される新作『デアデビル: ボーン・アゲイン』で、彼がどのような活躍を見せるのか、世界中のファンが注目しています。

関連トピック

キングピン(ウィルソン・フィスク)

デアデビルの最大の宿敵であり、ヘルズ・キッチンの裏社会を牛耳る「犯罪王」。

ヴィンセント・ドノフリオが演じたドラマ版のキングピンは、その圧倒的な迫力と同時に、人間的な脆さを持つキャラクターとして高く評価されています。

ザ・ディフェンダーズ

デアデビルが、ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストといった他のストリートレベルのヒーローたちと結成したチームです。

Netflixではクロスオーバー作品としてドラマ化されました。

パニッシャー(フランク・キャッスル)

『デアデビル』シーズン2に登場した、悪を容赦無く殺害する私刑執行人。

「悪を殺すべきか否か」という点で、デアデビル(不殺)とは激しく対立しますが、奇妙なライバル関係を築きます。

関連資料

コミック『デアデビル: ボーン・アゲイン』

フランク・ミラーとデイビッド・マツケリーによる、デアデビル史上の最高傑作と名高いコミックです。

ドラマ版シーズン3は、この作品から強いインスピレーションを受けています。

『デアデビル』シーズン1〜3 (Disney+)

本作の「うんちく」の多くを生み出した、傑作ドラマシリーズです。

新作を観る前に、このシリーズの復習は欠かせません。

ホットトイズ「デアデビル」 (フィギュア)

ドラマ版のコスチュームを忠実に再現したハイエンドなアクションフィギュアです。

その精巧な作りは、ファンにとってコレクターズアイテムとなっています。

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