YouTubeで観る「Dr.HOUSE」- 天才偏屈医師の医療ミステリー

「Dr.HOUSE」とは？ 概要とあらすじ

『Dr.HOUSE（ドクター・ハウス）』は、2004年から2012年にかけて全8シーズンが放送された、アメリカの大ヒット医療ミステリードラマです。
物語の舞台は、ニュージャージー州にあるプリンストン・プレインズボロ教育病院。
そこの診断医療部門のチーフを務めるグレゴリー・ハウス医師は、天才的な診断医であると同時に、極度の偏屈で皮肉屋、そして人間嫌いな人物です。
彼は右足の古傷による慢性的な痛みに苦しみ、鎮痛剤「バイコディン」に依存しています。
ハウスは「患者はウソをつく」をモットーとし、患者と直接会うことを極力避け、若く優秀な部下たち（診断チーム）と共に、他の医師が解明できなかった難病や奇病の原因を突き止めていきます。
その手法はしばしば倫理に反し、違法な家宅侵入や危険な賭けを伴いますが、最終的には病気の謎（パズル）を解き明かし、患者の命を救おうと奮闘します。
医療ドラマでありながら、謎解きミステリーの要素が強く、主人公ハウスのキャラクターは名探偵シャーロック・ホームズをモデルにしていることでも知られています。

オープニング: Massive Attack「Teardrop」

詳細: 医療探偵ハウスの魅力と物語の核心

『Dr.HOUSE』の魅力は、一話完結型の「医療ミステリー」という斬新なコンセプトにあります。
通常の医療ドラマが患者との触れ合いや外科手術のシーンに焦点を当てるのに対し、本作は「診断」そのものを謎解きプロセスとして描いています。
ハウス医師は、患者の証言よりも客観的な証拠や、部下たちが集めてきた患者の私生活に関する情報を重視します。
彼は、病気の原因を探るためなら患者の自宅に不法侵入することも厭いません。
この「医療探偵」とも言えるハウスの姿は、シャーロック・ホームズ（ハウス＝ホームズ、親友ウィルソン＝ワトソン）へのオマージュとして明確に描かれています。
また、ハウス自身が抱える身体的・精神的な苦痛も物語の大きな軸です。
彼は過去の医療ミス（自身の判断ミス）で右足の筋肉を失い、杖なしでは歩けません。
その慢性的な痛みから逃れるために鎮痛剤に依存しており、彼の倫理観の欠如や人間不信は、この痛みと深く結びついています。
ドラマは、ハウスと彼を支える唯一の親友である腫瘍医ジェームズ・ウィルソン、彼の上司であり時に衝突する病院長リサ・カディ、そして彼に振り回されながらも成長していく診断チームの部下たちとの人間関係を、シニカルなユーモアと緊張感をもって描いています。

キャストと登場人物

主要キャスト

• グレゴリー・ハウス (Dr. Gregory House): ヒュー・ローリー (Hugh Laurie)
• ジェームズ・ウィルソン (Dr. James Wilson): ロバート・ショーン・レナード (Robert Sean Leonard)
• リサ・カディ (Dr. Lisa Cuddy): リサ・エデルシュタイン (Lisa Edelstein)
• エリック・フォアマン (Dr. Eric Foreman): オマー・エップス (Omar Epps)
• ロバート・チェイス (Dr. Robert Chase): ジェシー・スペンサー (Jesse Spencer)
• アリソン・キャメロン (Dr. Allison Cameron): ジェニファー・モリソン (Jennifer Morrison)
• レミー・“サーティーン”・ハドリー (Dr. Remy “Thirteen” Hadley): オリヴィア・ワイルド (Olivia Wilde)
• クリス・タウブ (Dr. Chris Taub): ピーター・ジェイコブソン (Peter Jacobson)

キャストの代表作品名

ヒュー・ローリー (グレゴリー・ハウス役)

• 『スチュアート・リトル』シリーズ (フレデリック・リトル氏役)
• 『ナイト・マネジャー』 (リチャード・ローパー役)
• 『トゥモローランド』 (デイヴィッド・ニックス役)

ロバート・ショーン・レナード (ジェームズ・ウィルソン役)

• 『いまを生きる』 (ニール・ペリー役)
• 『スウィング・キッズ』 (ピーター・ミュラー役)
• 『から騒ぎ』 (クローディオ役)

リサ・エデルシュタイン (リサ・カディ役)

• 『グッド・ドクター 名医の条件』 (マリーナ・ブレイズ医師役)
• 『ガールフレンズ・ガイド 離婚SOP』 (アビー・マッカーシー役)

オマー・エップス (エリック・フォアマン役)

• 『ER緊急救命室』 (デニス・ガント役)
• 『BROTHER』 (デニー役)
• 『メジャーリーグ2』 (ウィリー・メイズ・ヘイズ役)

ジェシー・スペンサー (ロバート・チェイス役)

• 『シカゴ・ファイア』 (マシュー・ケイシー役)
• 『アップタウン・ガールズ』 (ニール・フォックス役)

ジェニファー・モリソン (アリソン・キャメロン役)

• 『ワンス・アポン・ア・タイム』 (エマ・スワン役)
• 『スター・トレック (2009年)』 (ウィノナ・カーク役)
• 『ママと恋に落ちるまで』 (ゾーイ・ピアソン役)

まとめ: 社会的評価とドラマ史への影響

『Dr.HOUSE』は、放送当時、全世界で最も視聴されたテレビ番組（2008年）となるなど、国際的に絶大な人気を博しました。
この作品の成功は、アンチヒーローであるグレゴリー・ハウスという強烈なキャラクター造形にあります。
従来の清廉潔白な医師像とは真逆の、倫理観が欠如し薬物依存でありながら、こと診断にかけては誰にも負けない天才という二面性が、視聴者を強く惹きつけました。
また、「病気＝ミステリーの謎」という構成が、医療ドラマファンだけでなくミステリーファンの心も掴みました。
主演のヒュー・ローリーは、本作の演技でゴールデングローブ賞を2度受賞するなど、俳優としての評価を不動のものにしました。
『Dr.HOUSE』は、その後の医療ドラマや「問題を抱えた天才」を描く作品群に大きな影響を与え、テレビドラマ史に残る金字塔の一つとして記憶されています。

「Dr.HOUSE」関連商品

• Dr.HOUSE/ドクター・ハウス コンプリート DVD-BOX
• Dr.HOUSE/ドクター・ハウス コンプリート ブルーレイBOX
• Dr. House M.D. – Original Television Soundtrack (CD)
• 書籍『Dr.ハウスの診断』 (The Medical Science of House, M.D.)