YouTubeで観る「ハロウィン (1978)」|スラッシャー映画の金字塔と恐怖のテーマ曲
「ハロウィン (1978)」とは?
『ハロウィン』(1978年)は、ジョン・カーペンター監督によって生み出された、ホラー映画史に輝く不朽の傑作です。
物語は、1963年のハロウィンの夜に始まります。
イリノイ州ハドンフィールドで、6歳の少年マイケル・マイヤーズが実の姉を惨殺するという衝撃的な事件が発生します。
それから15年後。
精神病院に収容されていたマイケルが脱走し、再び故郷ハドンフィールドに戻ってきます。
1978年のハロウィンの夜、彼は真っ白なマスクを被り、ベビーシッターをする女子高生ローリー・ストロードとその友人たちに忍び寄り、次々と凶行に及びます。
マイケルの担当医であるサム・ルーミス医師もまた、彼の邪悪な存在を警告するため、必死でその行方を追います。
本作は、その後の多くのホラー映画に影響を与えた「スラッシャー映画」というジャンルを確立した作品として知られています。
YouTubeで聴くオープニングテーマ
本作を象徴するのが、監督であるジョン・カーペンター自身が作曲したオープニングテーマです。
不気味なカボチャのランタンの映像と共に流れる、シンプルながらも一度聴いたら忘れられないピアノの旋律は、「恐怖の代名詞」としてあまりにも有名です。
このテーマ曲が流れるだけで、観る者は一瞬にして『ハロウィン』の世界へと引きずり込まれます。
YouTubeでは、この伝説的なオープニングクレジットとテーマ曲を視聴することができます。
「Halloween (1978) – Opening Credits (4K Ultra HD)」
高画質でリマスターされたオープニングクレジット映像です。
作品の詳細:低予算が生んだ「恐怖」の原点
『ハロウィン』は、わずか30万ドルという極めて低い予算で製作されました。
監督のジョン・カーペンターは、製作費を抑えるために音楽も自ら担当し、あの有名なテーマ曲をわずか数日で作り上げたとされています。
また、殺人鬼マイケル・マイヤーズ(通称:ブギーマン)が被る不気味な白いマスクは、既存のウィリアム・シャトナー(『スタートレック』のカーク船長)のお面をスプレーで白く塗り、目の穴を広げただけのものだという逸話も有名です。
本作の革新性は、露骨なゴア(流血)描写に頼るのではなく、観客の視点を利用したカメラワーク(POVショット)や、画面の隅に忍び寄る「シェイプ(影)」としてのマイケルの描き方によって、じわじわと忍び寄る恐怖を演出した点にあります。
この手法が、低予算という制約を逆手に取り、観客の想像力を刺激する純粋な恐怖を生み出すことに成功しました。
主な登場人物とキャスト
本作は、後に「絶叫クイーン」と呼ばれる女優を生み出しました。
ローリー・ストロード (Laurie Strode)
演:ジェイミー・リー・カーティス
ハドンフィールドに住む真面目な女子高生。
ハロウィンの夜にベビーシッターを引き受けたことで、マイケル・マイヤーズの標的となってしまいます。
サム・ルーミス医師 (Dr. Sam Loomis)
演:ドナルド・プレザンス
マイケル・マイヤーズを15年間担当してきた精神科医。
マイケルを「純粋な悪」と断じ、彼の脱走を阻止するためにハドンフィールドへやって来ます。
マイケル・マイヤーズ (Michael Myers) / ザ・シェイプ
演:ニック・キャッスル 他
本作の殺人鬼(ブギーマン)。
6歳で姉を殺害後、一切の言葉を発さず、無感情のまま行動します。
白いマスクと作業つなぎがトレードマークです。
アニー・ブラケット (Annie Brackett)
演:ナンシー・キーズ
ローリーの友人で、ブラケット保安官の娘。
ローリーと一緒にベビーシッターをする予定でしたが、マイケルの犠牲者の一人となります。
キャストの主な代表作品名
本作で強烈な印象を残した俳優たちの、他の代表的な出演作品をご紹介します。
ジェイミー・リー・カーティス(ローリー・ストロード役)
- 『トゥルーライズ』(ヘレン・タスカー役)
- 『大逆転』(オフェーリア役)
- 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(ディアドラ・ボーベアドラ役)※アカデミー助演女優賞 受賞
ドナルド・プレザンス(サム・ルーミス医師役)
- 『大脱走』(コリン・ブライス “調達屋” 役)
- 『007は二度死ぬ』(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド役)
- 『ミクロの決死圏』(マイケルズ博士役)
ニック・キャッスル(マイケル・マイヤーズ役)
※ニック・キャッスルは監督や脚本家としても活動しています。
- 『ニューヨーク1997』(脚本)
- 『スター・ファイター』(監督)
まとめ:スラッシャー映画への多大なる影響
『ハロウィン』は、その圧倒的な興行的成功により、インディペンデント映画の可能性を大きく広げました。
それ以上に大きな功績は、「正体不明の殺人鬼が若者たちを次々と襲う」という「スラッシャー映画」のフォーマットを完成させたことです。
本作のヒットを受け、『13日の金曜日』シリーズや『エルム街の悪夢』シリーズといった、数多くのフォロワー作品が80年代に誕生しました。
また、ヒロインが恐怖を乗り越えて殺人鬼に立ち向かう「ファイナル・ガール」という概念も、本作のローリー・ストロードによって確立されたと言われています。
ジョン・カーペンター監督の演出と音楽、そしてマイケル・マイヤーズというホラー史上最も象徴的なキャラクターの誕生は、単なるホラー映画の枠を超え、ポップカルチャー全体に今なお強い影響を与え続けています。
「ハロウィン (1978)」関連商品
公開から40年以上が経過した現在でも、多くの関連商品がファンに愛されています。
- DVD・Blu-ray(4K Ultra HD):高画質・高音質で恐怖の原点を体験できるディスクメディア。様々なバージョンが存在します。
- アクションフィギュア:マイケル・マイヤーズの各種フィギュア。NECA(ネカ)やトリック・オア・トリート・スタジオなど、多くのメーカーから発売されています。
- マスク(レプリカ):マイケル・マイヤーズの白いマスクのレプリカは、ハロウィングッズの定番です。
- サウンドトラック:ジョン・カーペンターによる伝説的なテーマ曲を収録したCDやアナログレコード。
- アパレル:映画のポスターデザインやマイケルの姿をあしらったTシャツやパーカー。