YouTubeで「イントゥ・ザ・ナイト」を徹底解説!概要からキャスト、関連商品まで
「イントゥ・ザ・ナイト」とは?
『イントゥ・ザ・ナイト』は、2020年からNetflixで配信が開始されたベルギー製作のSFスリラードラマです。
本作はNetflix初のベルギーオリジナル作品として注目を集めました。
物語は、ある日突然、謎の宇宙事象によって太陽光が致死性を持つようになった地球が舞台です。
太陽の光を浴びた生物は瞬時に死に至るという未曾有の大災害が発生します。
物語の始まりは、ベルギーのブリュッセル空港からモスクワへ向かう深夜便です。
離陸直前、イタリア軍のNATO将校テレンツィオが銃を持ってコックピットに押し入り、飛行機をハイジャックします。
彼は「太陽がすべてを殺している」と主張し、太陽から逃れるために「西へ飛べ」とパイロットに命じます。
半信半疑だった乗客乗員たちも、やがてインターネットや通信の途絶、そして地上の惨状を知ることで、その言葉が真実であることを悟ります。
こうして、国籍も背景も異なる人々が乗り合わせた旅客機は、生き残るため、ひたすら地球の自転と競争しながら夜の闇の中(Into The Night)を西へと飛び続ける、決死のサバイバルを開始します。
密室である飛行機内で繰り広げられる人間ドラマと、次々と襲いかかる危機を描いた緊迫感あふれる作品です。
「イントゥ・ザ・ナイト」のオープニング動画
本作はNetflixオリジナルドラマであり、従来のテレビドラマのような固定されたオープニングテーマ曲映像は少ないですが、作品の緊張感を伝える公式ティーザー(予告編)がYouTubeで公開されています。
この映像だけでも、突如として発生した未曾有の危機と、極限状態に置かれた乗客たちの混乱と焦燥感が伝わってきます。
「イントゥ・ザ・ナイト」の詳細
本作は、ポーランドの作家ヤツェク・ドゥカイのSF小説『The Old Axolotl(原題: Starosc aksolotla)』を原作としています。
ドラマはスピーディーな展開が特徴で、シーズン1は1話あたり約35分から40分、全6話という非常にコンパクトな構成になっています。
この短さの中に、サバイバルのスリルと濃密な人間ドラマが凝縮されています。
シーズン1では、主に「飛行機内」という閉鎖空間が舞台となります。
生き残るためには燃料の補給が不可欠であり、一行は太陽が昇る前に地上の空港に着陸し、補給を済ませ、再び離陸するという危険な綱渡りを繰り返します。
しかし、着陸した先で他の生存者とのいざこざや、乗客同士の対立が発生します。
食料、水、燃料といった物理的な問題に加え、誰がリーダーシップを取るのか、ハイジャック犯をどう扱うのか、病人をどうするのかといった倫理的な問題が次々と彼らに突きつけられます。
乗客たちはそれぞれに秘密や過去を抱えており、極限状態の中で彼らの本性や葛藤が徐々に暴かれていく点も見どころの一つです。
シーズン2では、物語の舞台が大きく変わります。
一行はついにブルガリアにあるNATOの地下掩体壕(えんたいごう)にたどり着き、一時的な安息の地を得ます。
しかし、そこにはすでに他の生存者である兵士たちがおり、「飛行機組」と「兵士組」の間で新たな対立が勃発します。
シーズン1が「太陽からの逃亡」という密室パニックサスペンスだったのに対し、シーズン2は食料不足や権力闘争といった「人間同士の政治的・軍事的な対立」に焦点が当てられ、より複雑な群像劇が展開されます。
また、本作には『ヤカモズ S-245』というトルコ製作のスピンオフ作品も存在し、同じ時間軸の別の場所(イスタンブール)で、潜水艦を舞台にしたもう一つのサバイバルが描かれています。
「イントゥ・ザ・ナイト」のキャストと代表作品
本作はベルギー製作のドラマであり、ヨーロッパ各国を中心とした国際色豊かなキャスト陣が出演しています。
シルヴィ・デュボワ / ポーリーヌ・エチエンヌ (Pauline Etienne)
- 登場人物: シルヴィ・デュボワ
- キャスト: ポーリーヌ・エチエンヌ
- 概要: 本作の実質的な主人公の一人。元々は乗客でしたが、ベルギー空軍でヘリコプター・パイロットだった経験を買われ、負傷した機長に代わって副操縦士のマチューを助け、飛行機の操縦に関わります。冷静沈着な判断力で危機を乗り越えようと奮闘します。
- 主な代表作品:
- 『ルージュの手紙』(2017)
- 『EDEN/エデン』(2014)
- 『愛について、ある土曜日の面会室』(2009)
マチュー・ダニエル・デュボワ / ロラン・カペリュート (Laurent Capelluto)
- 登場人物: マチュー・ダニエル・デュボワ
- キャスト: ロラン・カペリュート
- 概要: ブリュッセル発モスクワ行きの便の副操縦士。ハイジャック犯のテレンツィオとの揉み合いで負傷しながらも、機長としての責任を果たそうとします。しかし、精神的なプレッシャーや秘密のせいで、時に不安定な判断を下すこともあります。
- 主な代表作品:
- 『消えたシモン・ヴェルネール』(2013)
- 『クリスマス・ストーリー』(2010)
- 『愛、アムール』(2013)
テレンツィオ・マテオ・ガッロ / ステファノ・カセッティー (Stefano Cassetti)
- 登場人物: テレンツィオ・マテオ・ガッロ
- キャスト: ステファノ・カセッティー
- 概要: 物語の発端となるハイジャック犯。イタリア人のNATO将校であり、太陽の異変をいち早く察知して生き残るために飛行機を乗っ取ります。当初は脅威的な存在ですが、次第に生存のための知識を提供する重要な役割も担います。
- 主な代表作品:
- 『ロベルト・スッコ』(2001)
- 『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』(2018)
- 『聖少女アンナ』(2010)
アヤズ・コバンベイ / メフメット・クルルトゥルシュ (Mehmet Kurtulus)
- 登場人物: アヤズ・コバンベイ
- キャスト: メフメット・クルルトゥルシュ
- 概要: トルコ人の乗客。謎めいた雰囲気を持つビジネスマンであり、裏社会とのつながりを匂わせる言動も見せます。利己的に見える一方で、独自の正義感と行動力を持ち合わせており、集団の中で強い影響力を持つようになります。
- 主な代表作品:
- 『Hakan: Muhafız (ラスト・プロテクター)』(2018)
- 『ビッグゲーム 大統領と少年ハンター』(2014)
- 『太陽に恋して (In July.)』(2000)
「イントゥ・ザ・ナイト」の社会的評価と影響
『イントゥ・ザ・ナイト』は、配信開始直後からその斬新な設定とスリリングな展開で注目を集めました。
特にシーズン1は、「太陽から逃げ続ける」というシンプルな目的と、「飛行機」という密室空間が組み合わさったことで、高い緊張感が持続するサスペンスとして高く評価されました。
視聴者からは「ハラハラドキドキが止まらない」「一気見してしまった」「設定が秀逸」といった好意的なレビューが多く寄せられました。
また、1話が約40分前後、全6話というコンパクトさも、近年の視聴スタイルにマッチし、「テンポが良くて見やすい」と評価される一因となりました。
Netflix初のベルギーオリジナル作品として、国際的にも成功を収めた作品と言えます。
一方で、評価はシーズンによって分かれる傾向もあります。
シーズン2は舞台を地下掩体壕に移し、人間同士の対立や権力闘争がメインとなりました。
この展開について、「シーズン1の疾走感が失われた」「登場人物の行動に共感できない」「脚本が粗い」といった批判的な意見も一部で見られました。
とはいえ、シーズン1が提示した「太陽光による終末」という設定は強烈なインパクトを残し、同様の終末サバイバルものの中でも独自の地位を確立しました。
国際色豊かなキャストが織りなす群像劇と、極限状態での人間の脆さや強さを描いた点は、多くの視聴者を引きつける魅力となっています。
「イントゥ・ザ・ナイト」の関連商品
『イントゥ・ザ・ナイト』はNetflixのオリジナル配信作品であるため、2025年現在、DVDやBlu-rayなどの物理メディア(円盤)は公式には販売されていません。
視聴はNetflixの独占配信となっています。
しかし、本作には明確な原作が存在します。
関連商品として最も重要なのは、ポーランドのSF作家ヤツェク・ドゥカイ (Jacek Dukaj) による小説『The Old Axolotl(原題: Starosc aksolotla)』です。
この小説がドラマのインスピレーションの源となっています。
ただし、この原作小説は日本語に翻訳されたバージョンはまだ出版されておらず、主にポーランド語版や英語版(電子書籍など)でのみ入手可能です。
ドラマの世界観をより深く知りたい場合は、原作の電子書籍を探してみるのも一つの手でしょう。
その他のグッズ展開についても、公式のフィギュアやアパレルといった大規模な商品は現時点では確認されていません。