YouTubeで「オデッセイ ファイブ(2002)」!打ち切りSFドラマの傑作、あらすじ、キャスト、評価まとめ
「オデッセイ ファイブ(2002)」とは? – 概要と魅力
『オデッセイ ファイブ』(原題: Odyssey 5)は、2002年にカナダおよびアメリカのShowtimeで放送されたSFテレビドラマシリーズです。
『ロボコップ』で知られるピーター・ウェラーが製作総指揮と主演を務めたことでも話題となりました。
物語は、スペースシャトル「オデッセイ」のクルー5人が、宇宙空間で任務を遂行中、突如として地球が謎の爆発によって消滅する瞬間を目撃するという衝撃的なシーンから始まります。
地球最後の人類となった彼らは、絶望の中で謎の知的生命体「シーカー」に救助されます。
シーカーは彼らに、地球滅亡の原因は地球内部にあること、そして滅亡を回避するチャンスを与えることを告げます。
その方法とは、5人の「精神」だけを5年前に送り返すというもの。
未来の記憶を持ったまま5年前に戻った5人のクルーが、自らの人生の問題と向き合いながら、地球を救うために奔走する姿を描いた壮大なSFサスペンスです。
「オデッセイ ファイブ」のオープニング動画(YouTube)
「オデッセイ ファイブ」の印象的なオープニング動画はYouTubeでも視聴可能です。
下記リンクから、作品の壮大な世界観を感じさせるイントロをご覧ください。
「オデッセイ ファイブ」の詳細 – あらすじと見どころ
スペースシャトル「オデッセイ」の船長チャック・タガート(ピーター・ウェラー)と4人のクルーは、地球が目の前で消滅するという悪夢を体験します。
謎の存在シーカーによって5年前の過去(2002年)に精神を送られた彼らは、再び手にした日常に戸惑いながらも、未来の記憶を頼りに地球滅亡の原因を探り始めます。
彼らが突き止めた脅威は、AI(人工知能)やナノテクノロジー、あるいは地球外生命体とも異なる、謎のデジタル生命体「センティエント」の存在でした。
センティエントはインターネットを通じて拡散し、さらに「スキン」と呼ばれる人工組織を通じて人間を操り、人類の文明を内部から侵食していきます。
このドラマの見どころは、壮大なSF設定と、非常に人間臭いドラマの融合にあります。
クルーたちは「地球を救う」という使命を背負いながらも、5年前に戻ったことで「やり直したい過去」とも直面します。
例えばチャックは、未来で疎遠になっていた息子ニールとの関係を修復しようと試みます。
他のメンバーも、未来の記憶があるがゆえの葛藤や、過去の自分ではあり得なかった行動をとり、周囲との軋轢を生んでいきます。
地球滅亡のタイムリミットが迫る緊張感と、一度失ったはずの家族や愛する人々との関係を再構築しようとするヒューマンドラマが、本作の大きな魅力となっています。
「オデッセイ ファイブ」のキャストと登場人物
地球を救う使命を帯びた5人のクルーと、彼らを演じた俳優たちです。
チャック・タガート (Chuck Taggart): ピーター・ウェラー (Peter Weller)
カート・メンデル (Kurt Mendel): セバスチャン・ロシェ (Sebastian Roché)
アンジェラ・ペリー (Angela Perry): タマラ・クレイグ・トーマス (Tamara Craig Thomas)
サラ・フォーブス (Sarah Forbes): レスリー・シルヴァ (Leslie Silva)
ニール・タガート (Neil Taggart): クリストファー・ゴーラム (Christopher Gorham)
主要キャストの他の代表作品
『オデッセイ ファイブ』のキャストは、他の多くの有名ドラマや映画で活躍しています。
ピーター・ウェラー (チャック・タガート役)
本作の主演であり、製作総指揮も務めました。
SF作品との縁が深い俳優です。
- 『ロボコップ』 (アレックス・マーフィ / ロボコップ役)
- 『裸のランチ』 (ビル・リー役)
- 『スター・トレック イントゥ・ダークネス』 (アレクサンダー・マーカス提督役)
セバスチャン・ロシェ (カート・メンデル役)
皮肉屋だが天才的な科学者カートを演じました。
海外ドラマで多くの印象的な役柄(特に悪役やミステリアスな人物)を演じています。
- 『スーパーナチュラル』 (バルサザール役)
- 『ヴァンパイア・ダイアリーズ』 (ミカエル役)
- 『FRINGE/フリンジ』 (トーマス・ジェローム・ニュートン役)
タマラ・クレイグ・トーマス (アンジェラ・ペリー役)
オデッセイ号の副操縦士を演じました。
カナダ出身の女優です。
- 『Cold Squad(原題)』 (ミッキー・フェルナンデス役)
- 『デッドマンズ・カーブ』 (ナタリー役)
- 『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』 (ゲスト出演)
レスリー・シルヴァ (サラ・フォーブス役)
ニュースキャスターであり、クルーのミッションを公にしようとするサラを演じました。
- 『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』
- 『ベイビーガール』
クリストファー・ゴーラム (ニール・タガート役)
チャックの息子であり、若き天才宇宙飛行士ニールを演じました。
テレビドラマでの活躍が非常に多い俳優です。
- 『コバート・アフェア』 (オーギー・アンダーソン役)
- 『アグリー・ベティ』 (ヘンリー・グラブスティック役)
- 『ハーパーズ・アイランド 惨劇の島』 (ヘンリー・ダン役)
「オデッセイ ファイブ」の評価と社会的影響 – まとめ
『オデッセイ ファイブ』は、その野心的な設定と重厚なストーリー展開で、SFファンの間で高い評価を獲得しました。
特に「地球消滅」という絶望的な未来を知る者たちの焦燥感と、デジタル生命体「センティエント」による静かなる侵略の恐怖は、他のSF作品にはない独特の緊張感を生み出しました。
しかし、本作は非常に不運な作品としても知られています。
シーズン1(全20話)が放送・製作されている最中の2003年2月1日、現実世界でスペースシャトル「コロンビア号」の空中分解事故が発生しました。
スペースシャトルを題材にし、そのクルーを主人公に据えていた本作は、この悲劇的な事故の影響を真正面から受けることになります。
結果として、視聴率の低迷とこの事故による影響が重なり、Showtimeはシーズン2の製作をキャンセル。
物語は、地球滅亡の原因の核心に迫り、新たな敵が姿を現したところで「打ち切り」となってしまいました。
『Invasion -インベイジョン-』と同様に、多くの謎が未解決のまま終わったため、ファンの間では「あまりにも惜しい」「打ち切りが早すぎたSFの傑作」として、今なおカルト的な人気を誇る作品となっています。
「オデッセイ ファイブ」関連商品
本作は、日本国内でもソニー・ピクチャーズ エンタテインメントからDVDがリリースされています。
DVD:
『オデッセイファイブ DVD-BOX』として、シーズン1全20話を収録したコンプリートボックスが発売されています。
打ち切り作品でありながら全話がソフト化されているのは貴重です。
現在、新品での入手は困難ですが、中古市場やレンタルなどで視聴することが可能です。