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【徹底解説】映画『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』あらすじから実話との違い・結末まで見どころを総まとめ

アクション・冒険
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概要

映画『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』は、1862年のロンドンを舞台に、気象学の発展のために命がけの気球飛行に挑んだ二人の男女を描く、2019年製作のアドベンチャー・エンターテインメント大作です。
メガホンを取ったのは、ドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』や映画『ワイルド・ローズ』などで知られる気鋭のイギリス人監督、トム・ハーパーです。
主演は『博士と彼女のセオリー』で世界中を涙に包み、見事アカデミー賞に輝いたエディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズの黄金コンビが再びタッグを組んだことでも公開当時大きな話題を呼びました。
本作は単なる伝記映画にとどまらず、高度1万メートルという前人未到の空の世界で繰り広げられる、息を呑むようなサバイバル・スリラーとしての側面も持っています。
当時の最新技術であった熱気球・ガス気球を用いた決死のフライトを通して、人類がどのようにして「天気を予測する」という神の領域に踏み込んでいったのかが、圧倒的な映像美とともに描き出されています。
本記事では、空の限界に挑んだ二人の情熱の軌跡や、史実との違い、そして驚異的な撮影の裏側に至るまで、本作の魅力を余すところなく徹底的に解説していきます。

予告編

詳細(徹底解説)

あらすじと世界観

物語の舞台は、産業革命の熱気に包まれる19世紀半ばのイギリス・ロンドンです。
当時、天候は「神の気まぐれ」であり、科学的に予測できるものだとは全く考えられていませんでした。
気象学という新たな学問を打ち立て、天気を予測することで多くの人命や農業を救いたいと願う堅物な気象学者ジェームズ・グレーシャーは、自らの理論を証明するために気球での観測飛行を計画します。
しかし、気象学を嘲笑う学会からは資金援助を得られず、彼を乗せて大空へ飛び立ってくれる腕利きの操縦士もなかなか見つかりませんでした。
そこで彼が白羽の矢を立てたのが、夫を気球事故で亡くした過去を持つ、型破りな凄腕の女性気球操縦士アメリア・レンでした。
相反する性格の二人は激しく衝突しながらも、高度の世界記録更新と未知の気象データ収集という共通の目的のために、一つの小さなバスケットに乗り込んで広大な大空へと旅立ちます。
しかし、高度7,000メートル、8,000メートルと前人未到の領域へ上昇するにつれて、想像を絶する極寒、荒れ狂う嵐、そして深刻な低酸素症が二人の肉体と精神を蝕んでいきます。
閉ざされた上空で大自然の猛威に直面した二人は、果たして無事に生還し、未来を変えることができるのかという極限のサバイバルが展開されます。
美しい空の情景が一転して牙を剥く、自然の美しさと恐ろしさの両面が緻密な世界観の中で描かれています。

シーズン/章ごとの展開

本作は単発の映画作品ですが、劇中の物語は「現在(気球での飛行中)」と「過去(二人が出会い、飛行を決意するまでの回想)」が交互に交差する見事な構成をとっています。
序盤は、華やかなロンドンの観衆に見守られながらのエンターテインメント色豊かな離陸シーンから始まり、二人のワクワクするような冒険の幕開けが描かれます。
中盤では、高度が上がるにつれて気温が急降下し、美しい蝶の群れとの遭遇や、壮大な乱層雲を抜ける幻想的かつスリリングな空の旅が展開されます。
そして終盤は、高度1万メートルを超える成層圏に近い死の領域において、凍結したガス放出弁を開けるためにアメリアが凍りついた気球の頂上へとよじ登る、手に汗握るアクションホラーへと変貌を遂げます。
この巧みな時間軸の交差により、観客は二人のキャラクターへの感情移入を深めながら、同時にリアルタイムで進行する上空の密室劇の緊張感を味わうことができるのです。

特筆すべき見どころ

本作の最大の見どころは、なんといってもスクリーンから冷気が伝わってくるかのような、圧倒的でリアルな「空の映像美」です。
最新のVFX技術と、実際にヘリコプターやクレーンを駆使して撮影された実写映像が見事に融合し、観客を高所恐怖症にさせるほどの恐ろしい没入感を生み出しています。
特に、気球の頂上に氷が張り付き、素手でよじ登ろうとするアメリアが何度も足を滑らせて落下しそうになるシーンは、映画史に残る高所サスペンスの傑作と言っても過言ではありません。
また、全く性格の異なるジェームズとアメリアが、生死を共にする過程で深い絆と信頼関係を築いていくヒューマンドラマも見事です。
科学への探求心と、過去のトラウマの克服という二つのテーマが、大空というキャンバス上で美しく交わり、感動的なクライマックスへと繋がっていくカタルシスは格別です。

制作秘話・トリビア

本作は1862年に実在の気象学者ジェームズ・グレーシャーと、気球操縦士ヘンリー・コックスウェルが達成した高度記録の史実をベースにしています。
しかし、映画化にあたり、コックスウェルの役割は「アメリア」という架空の女性キャラクターへと置き換えられました。
このアメリアのモデルとなったのは、ソフィー・ブランシャールやマーガレット・グレアムなど、当時実際に活躍していた勇敢な女性気球操縦士たちです。
史実の改変には一部の歴史家から批判の声も上がりましたが、監督は「ヴィクトリア朝時代における女性の活躍の歴史に光を当てたかった」と語り、結果としてフェリシティ・ジョーンズの素晴らしいアクション演技が映画を大成功に導きました。
さらに、エディとフェリシティの二人は役作りのために実際に気球の操縦訓練を受け、いくつかのシーンでは実際に空を飛んでいる気球に乗って撮影が行われたというから驚きです。
バスケットの中という限られた空間での撮影をリアルにするため、氷点下のスタジオセットを作り出し、俳優たちが実際に白い息を吐きながら震える演技を引き出したという徹底ぶりも特筆すべき裏話です。

キャストとキャラクター紹介

  • アメリア・レン:フェリシティ・ジョーンズ/佐古真弓
    • 夫を気球事故で亡くした悲しい過去を持つ、型破りで勇敢な女性気球操縦士です。
    • トラウマに苦しみながらも、ジェームズの情熱に打たれて再び大空へ挑む決意を固めます。
    • 劇中では、凍りついた気球の外側を命綱なしでよじ登るなど、アクション・ヒロインとしての驚異的な身体能力と精神力を披露し、観客の度肝を抜きます。
  • ジェームズ・グレーシャー:エディ・レッドメイン/櫻井孝宏
    • 天候の予測が可能だと信じて疑わない、真面目で情熱的な気象学者です。
    • 学会から異端児扱いされながらも、自らの命を懸けて前人未到の高度での観測に挑みます。
    • 上空で深刻な低酸素症に陥りパニックになるなど、人間の弱さを露呈しながらも、科学への飽くなき探求心を燃やし続ける姿が印象的です。
  • ジョン・トルー:ヒメーシュ・パテル/あべそういち
    • ジェームズの親友であり、彼の気象学研究を地上から全力でサポートする天文学者です。
    • 周囲がジェームズを冷笑する中で、唯一彼の理論の正しさを信じ、資金繰りや飛行の準備に奔走します。
    • 地上で友の無事を祈りながら時計を見つめる彼の存在が、物語に温かい人間味を与え、緊迫する上空シーンとの見事なコントラストを生み出しています。

キャストの代表作品と経歴

アメリアを演じたフェリシティ・ジョーンズは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』での主人公ジン・アーソ役や、『ビリーブ 未来への大逆転』でのルース・ベイダー・ギンズバーグ役など、芯の強い自立した女性を演じることに定評があるイギリスを代表する実力派女優です。
本作では、当時の堅苦しいコルセットを脱ぎ捨てて空へ挑む力強い女性を見事に体現し、危険を伴う多くのアクションシーンを自らスタントなしでこなすというすさまじい女優魂を見せつけました。
一方のジェームズを演じたエディ・レッドメインは、『レ・ミゼラブル』のマリウス役で注目を集め、『博士と彼女のセオリー』でスティーヴン・ホーキング博士を熱演し、見事アカデミー賞主演男優賞を獲得した現代最高峰の演技派俳優の一人です。
大ヒットシリーズ『ファンタスティック・ビースト』の主人公ニュート・スキャマンダー役でもお馴染みであり、本作でもその繊細で知的な演技アプローチがいかんなく発揮されています。
二人の息の合った掛け合いと絶妙な信頼関係の表現は、『博士と彼女のセオリー』以来の再共演だからこそ生み出せた、奇跡のケミストリーと言えるでしょう。

まとめ(社会的評価と影響)

映画『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』は、アメリカの大手批評サイトRotten Tomatoesにおいて72%のフレッシュ評価を獲得するなど、その画期的な視覚効果と主演二人の演技が高く評価されました。
劇場公開時には、特にIMAXや4DXなどのラージフォーマットでの鑑賞が強く推奨され、「まるで本当に気球に乗って落下しているかのような極限の恐怖と興奮が味わえる」とSNS上で絶賛の声が相次ぎました。
科学の発展のために命を懸けた先人たちの偉業への深いリスペクトと、最高のエンターテインメント要素が見事に融合した本作。
天気予報が当たり前のように存在する現代社会において、その基礎がいかにして作られたのかを知る素晴らしいきっかけとなる一作です。
高所恐怖症の方には少し刺激が強すぎるかもしれませんが、日常を忘れて広大な空の冒険へと飛び立ちたい方には、絶対におすすめしたい大傑作サバイバル・ムービーです。

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