「タイムトンネル」最終話「恐怖の町」を徹底解説！未来の地球を襲うエイリアンの脅威とシリーズの結末

「恐怖の町」の概要

1960年代に人気を博したSFドラマ「タイムトンネル」の記念すべき最終話（第30話）、「恐怖の町（原題：Town of Terror）」について解説します。

主人公のトニーとダグが転送されたのは、放送当時の「10年後の未来」にあたる1978年のアメリカでした。

静まり返った不気味な町で、二人は地球の大気を狙うエイリアンの恐るべき陰謀に巻き込まれていきます。

このエピソードは、シリーズ全体の最終回として位置づけられていますが、物語は完結せず、二人の旅が続いていく形で幕を閉じます。

舞台はメイン州のクリフポートという小さな港町で、二人はホテルの地下室に転送されます。

地上に出ると町は異様に静まり返っており、住民たちがマネキンのように硬直し、動かない状態になっているのを発見します。

実は、この町は人間に化けたエイリアンたちによって制圧されていたのです。

彼らの目的は、地球上の酸素をすべて抜き取り、自分たちの惑星へ送ることでした。

酸素を奪う装置によって、地球の大気は徐々に薄くなり始めており、トニーとダグはこの危機を阻止するために奔走します。

エイリアンは見た目こそ人間と同じですが、非常に冷酷で強力な科学力を持っています。

二人は手製の爆弾や機転を利かせた作戦でエイリアンの基地を破壊し、酸素略奪装置を止めることに成功します。

しかし、最後はタイムトンネルの制御室による転送操作が行われ、二人は再び無限の時間の旅へと飛ばされてしまうのでした。

この回は「ボディ・スナッチャー」のような侵略SFの要素が強く、当時の視聴者に強烈な印象を残しました。

「恐怖の町」は、タイムトンネルという作品が持つ「いつ、どこへ飛ぶかわからない恐怖」と「冷戦時代の侵略への不安」が見事に融合したエピソードです。

残念ながらシリーズはこの話で打ち切りとなってしまいましたが、アーウィン・アレン製作ならではの派手な特撮とスリルは健在です。

もしこの名作をまだ見たことがない方は、60年代SFの金字塔としてぜひチェックしてみてください。

「未来」として描かれた1978年が、現在では「過去」になっているというパラドックスも、今だからこそ楽しめるポイントと言えるでしょう。