YouTubeで振り返る「アンタッチャブル」!伝説のTVドラマ(1959年版)を徹底解説

YouTubeで振り返る「アンタッチャブル」!伝説のTVドラマ(1959年版)を徹底解説

「アンタッチャブル」の概要とあらすじ

『アンタッチャブル』(原題: The Untouchables)は、1950年代末から1960年代初頭にかけてアメリカで絶大な人気を博したテレビドラマシリーズです。

物語の舞台は、禁酒法が施行されていた1930年代のアメリカ・シカゴ。

ギャングのボスであるアル・カポネが街を牛耳り、警察や司法までもが腐敗していた暗黒時代が背景です。

この作品は、財務省から派遣された若き捜査官エリオット・ネスが、彼自ら選び抜いた少人数の精鋭チーム「アンタッチャブル(The Untouchables=買収されない奴ら)」を率いて、巨大な犯罪組織に敢然と立ち向かう姿を描いた実録風のクライム・アクションドラマです。

ハードボイルドな作風と、容赦ない銃撃戦(トミーガン=マシンガンが多用される)が大きな話題となりました。

「アンタッチャブル」伝説のオープニング

(※ネルソン・リドル作曲による勇壮なテーマ曲と、ウォルター・ウィンチェルのナレーションで知られるオープニング)

作品詳細(放送時期・制作背景)

オリジナル版のテレビシリーズは、1959年10月から1963年5月まで、アメリカABCネットワークで全4シーズン、合計118話(パイロット版2話を含む)が放送されました。

制作は、『アイ・ラブ・ルーシー』などで知られるデシル・プロダクション(デジ・アーナズとルシル・ボール夫妻の制作会社)が手掛けました。

本作は、実在の捜査官エリオット・ネスと、ジャーナリストのオスカー・フレイリーによる共著の自伝『The Untouchables』(1957年刊行)を原作としています。

ドラマは当初、この自伝に基づきアル・カポネ逮捕までの経緯を描いた2部構成のテレビスペシャル(『どてっ腹に穴をあけろ』の邦題で日本でも劇場公開)として制作され、これが大好評だったため、連続ドラマ化が決定しました。

シリーズ化にあたり、ネスたちはシカゴに留まらず、ラッキー・ルチアーノやダッチ・シュルツなど、カポネ以外の実在の有名ギャングとも対決するフィクション性の高い内容へと発展しました。

最大の特徴は、ドキュメンタリータッチを強調する緊迫感あふれるモノクロ(白黒)映像と、著名なコラムニスト、ウォルター・ウィンチェルによる「機関銃」のような早口のナレーションです。

日本では1960年からNET(現・テレビ朝日)系で放送され、そのハードな内容とロバート・スタック演じるクールなヒーロー像が、日本のお茶の間にも衝撃を与え、大ヒットしました。

「アンタッチャブル」の主要キャスト

  • エリオット・ネス (Eliot Ness): ロバート・スタック (Robert Stack)

    財務省から派遣された特別捜査官。冷静沈着で正義感が強く、いかなる脅迫や買収にも屈しない「アンタッチャブル」のリーダー。

  • (主なアンタッチャブルのメンバー)

    • マーティン・フラハティ (Martin Flaherty): ジェリー・パリス (Jerry Paris)

    • ウィリアム・ヤングフェロー (William Youngfellow): アベル・フェルナンデス (Abel Fernandez)

    • ジャック・ロスマン (Jack Rossman): スティーブ・ロンドン (Steve London)

    • エンリコ・”リコ”・ロッシ (Enrico “Rico” Rossi): ニコラス・ジョージアード (Nicholas Georgiade)

  • ナレーター: ウォルター・ウィンチェル (Walter Winchell)

    独特の甲高い声と早口で事件の概要を語るナレーター。

キャストの他の代表作品名

  • ロバート・スタック:

    • 『フライングハイ (Airplane!)』(映画、レックス・クレイマー機長役)
    • 『1941 (1941)』(映画、スティルウェル将軍役)
    • 『紅の翼 (The High and the Mighty)』(映画)
  • ウォルター・ウィンチェル:

    • (本業は絶大な影響力を持った新聞コラムニストであり、ラジオ・パーソナリティ)

「アンタッチャブル」の社会的評価と影響(まとめ)

『アンタッチャブル』は、アメリカのテレビ史において「クライムドラマ」というジャンルを新たなレベルに引き上げた作品として、極めて高く評価されています。

それまでのドラマとは一線を画す、リアルで過激な暴力描写(特にマシンガンによる銃撃戦)は、視聴者に強烈なインパクトを与え、爆発的な人気を獲得しました。

一方で、その過剰な暴力表現はPTAや批評家からの非難の的ともなり、社会的な論争を巻き起こしました。

また、イタリア系アメリカ人団体からは、ギャングの多くをイタリア系として描いていることに対する抗議も受けました。

良くも悪くも、本作がテレビというメディアに与えた衝撃は計り知れず、そのハードボイルドな作風やドキュメンタリータッチの演出は、後の多くの刑事ドラマやギャング映画に模倣され、多大な影響を与え続けています。

1987年にブライアン・デ・パルマ監督、ケビン・コスナー主演で制作された映画版『アンタッチャブル』も、このテレビシリーズの功績と知名度があったからこそ生まれた傑作と言えます。

「アンタッチャブル」の関連商品(DVD・原作本)

今なお輝きを放つ名作に触れる。

DVD

  • 『アンタッチャブル』テレビシリーズの各シーズンを収録したDVD-BOX(日本語吹替版含む)が、パラマウントから発売されています。

映画版 Blu-ray / DVD

  • 1987年公開のブライアン・デ・パルマ監督版『アンタッチャブル』(ケビン・コスナー、ショーン・コネリー出演)のBlu-rayや4K Ultra HD、DVDも広く流通しています。

書籍

  • 原作となったエリオット・ネスの自伝『アンタッチャブル』(邦訳版も複数あり)が、関連書籍として挙げられます。

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