【徹底解説】ドラマ『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』リンダ・カーターの美貌が眩しい!あらすじから回転変身、日本語版の秘密まで総まとめ
概要
1975年から1979年にかけてアメリカで放送されたテレビドラマ『ワンダーウーマン』(原題:Wonder Woman / The New Adventures of Wonder Woman)は、DCコミックスの最強ヒロインを実写化した伝説的な作品です。
主演を務めたのは、1972年の「ミス・ワールドUSA」代表であるリンダ・カーター。
彼女の完璧なプロポーションと、青い瞳から放たれる知性的な輝きは、「ワンダーウーマン=リンダ・カーター」というイメージを決定づけ、半世紀近く経った今でも「史上最高のハマり役」として愛され続けています。
本作は、放送局の移籍(ABCからCBSへ)に伴い、シーズン1とシーズン2以降で設定が大きく異なるのが特徴です。
シーズン1は原作コミックの初期設定に忠実な「第二次世界大戦中」を舞台にしており、ナチス・ドイツとの戦いを描きます。
一方、シーズン2以降はタイトルを『ニュー・ワンダーウーマン』と改め、舞台を「放送当時の現代(1970年代)」に移し、諜報機関のエージェントとしてテロリストや犯罪組織と戦うスパイアクション風の作風へと変化しました。
日本でも『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』などの邦題で放送され、その際、ワンダーウーマンの声を女優の由美かおる(『水戸黄門』のかげろうお銀役で有名)が担当したことでも知られています。
「クルッと回って変身する」あのアクションを生み出したのは誰なのか? 見えない飛行機の描写はどうなっていたのか?
アメコミドラマの金字塔である本作の魅力を余すところなく徹底解説します。
オープニング
YouTubeにて、アニメーションと実写が融合したシーズン1のオープニングや、よりディスコ調になったシーズン2以降のオープニングを確認できます。
詳細(徹底解説)
あらすじと世界観:2つの時代を生きるヒロイン
本作はシーズンによって舞台設定がガラリと変わるため、2つの異なるドラマとして楽しむことができます。
- シーズン1(1940年代編):対ナチスの戦い
パラダイス・アイランド(セミッシラ)に不時着したアメリカ軍のパイロット、スティーブ・トレバーを救った王女ダイアナ。
彼女は彼をアメリカへ送り届けるため、そしてナチスの脅威から世界を守るため、最強の戦士「ワンダーウーマン」となって人間界へ旅立ちます。
普段は眼鏡をかけた地味な女性「ダイアナ・プリンス」として軍に勤務し、ピンチになると変身してスティーブを助けます。コミカルで明るい作風が特徴です。 - シーズン2・3(1970年代編):現代の特務捜査官
戦後、再び島に戻っていたダイアナですが、新たな危機に直面し、再びアメリカへ。
そこにはかつての恋人スティーブに瓜二つの息子、スティーブ・トレバー・ジュニアがいました。
ダイアナは現代的なファッションに身を包み、秘密諜報機関IADCのエージェントとして、ハイテク犯罪や超常現象に立ち向かいます。
伝説の「回転変身(ワンダー・スピン)」誕生秘話
ワンダーウーマンといえば、両手を広げてクルクルと回転し、光に包まれてコスチューム姿に変身する「ワンダー・スピン」が有名です。
実はこの変身ポーズ、原作コミックにはなく、主演のリンダ・カーター自身が考案したアイデアでした。
当初の脚本では、スーパーマンのように「物陰に隠れて着替える」ような演出が想定されていましたが、リンダは「もっと視覚的に華麗な方法がいい」と提案。
バレエの動きを取り入れたこの回転変身は視聴者に大受けし、後にコミックやアニメ、さらには2017年の映画版(オマージュとして)にも逆輸入されるほどの象徴的なアクションとなりました。
スーパーガジェットの数々
- 真実の投げ縄 (Lasso of Truth):腰に携えた黄金のロープ。これに捕らえられた者は、嘘をつくことができなくなり、洗いざらい自白してしまいます。
- 服従の腕輪 (Bracelets of Submission):銃弾をも弾き返す最強の防御アイテム。ダイアナは超人的な反射神経で、敵のマシンガン掃射を涼しい顔で弾き返します。
- 見えない飛行機 (Invisible Jet):シーズン1で頻繁に登場。機体は完全に透明ですが、乗っているダイアナとスティーブは丸見えという、当時の特撮技術ならではのシュールかつ味のある描写がファンの心を掴みました。
キャストとキャラクター紹介
ダイアナ・プリンス / ワンダーウーマン
演:リンダ・カーター (Lynda Carter)
日本語吹替:田島令子(S1)/由美かおる(S2・3)
アマゾン族の王女。人間離れした怪力と跳躍力を持つが、性格は慈愛に満ちており、敵であっても命を奪うことは極力避ける。
普段のダイアナ・プリンスとしての巨大な眼鏡姿と、変身後のギャップが魅力。
スティーブ・トレバー(S1) / スティーブ・トレバー・Jr(S2・3)
演:ライル・ワゴナー (Lyle Waggoner)
日本語吹替:広川太一郎(S1)/佐々木功(S2・3)
ダイアナのパートナー。シーズン1では空軍少佐、シーズン2以降はその息子であるIADCのエージェントを演じた。
ハンサムで勇敢だが、ワンダーウーマンに助けられる「囚われの姫」ポジションになることもしばしば。
日本版の独自性(吹替キャスト)
日本での放送時、シーズン2以降の『ニュー・ワンダーウーマン』では、人気女優の由美かおるがダイアナの声を担当しました。
プロの声優ではなく女優を起用するのは異例でしたが、彼女の凛とした声はリンダ・カーターのイメージに驚くほどマッチしていました。
また、パートナーのスティーブ役には、「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌で知られるささきいさお(佐々木功)が起用され、豪華なコンビが話題となりました。
まとめ(社会的評価と影響)
ドラマ『ワンダーウーマン』は、単なるヒーロー番組を超え、1970年代のウーマン・リブ(女性解放運動)の象徴として社会現象となりました。
「男性に頼らず、自らの力で悪と戦う女性」という姿は、当時の少女たちに多大なエンパワーメントを与えました。
リンダ・カーター自身も、その後のキャリアを通じて女性の権利向上を訴え続けています。
近年の映画『ワンダーウーマン 1984』(2020年)では、リンダ・カーターが伝説の戦士アステリア役でカメオ出演し、新旧ファンを感涙させました。
CG全盛の今見ても、リンダ・カーターの実在感と、手作り特撮の温かさは、色褪せない魅力を放っています。
作品関連商品
- DVD:『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』『ニュー・ワンダーウーマン』のDVDコンプリート・ボックスがワーナー・ブラザースより発売中。
- フィギュア:ホットトイズなどのハイエンドメーカーから、リンダ・カーター版ワンダーウーマンのフィギュアが発売されており、コレクターズアイテムとして高値で取引されています。

