【新スタートレック】ディアナ・トロイの魅力！エンタープライズの心を支える「共感」の女神を徹底解説

「新スタートレック」におけるディアナ・トロイの概要
詳細：エンパス能力と指揮官への成長
「ディアナ・トロイ」参考動画
まとめ
関連トピック
関連資料
1. 共有:

「新スタートレック」におけるディアナ・トロイの概要

『新スタートレック（TNG）』において、U.S.S.エンタープライズDのブリッジ（艦橋）でピカード艦長の左隣に座り、精神的な支柱としてクルーを支え続けたのが、カウンセラーのディアナ・トロイ（演：マリーナ・サーティス）です。

彼女は地球人の父とベタゾイド人の母を持つハーフであり、他者の感情を読み取る「共感能力（エンパス）」を持っています。
未知のエイリアンとの遭遇時における「彼らは何かを隠しています」という助言や、クルーのメンタルケア、そして副長ライカーとの長きにわたるロマンスなど、シリーズを通して「人間性」と「感情」の重要性を説き続けた彼女の魅力を解説します。

詳細：エンパス能力と指揮官への成長

ディアナ・トロイは、SF作品における「カウンセラー」という職務の重要性を確立した画期的なキャラクターです。彼女の能力、ファッション、そして成長の物語を掘り下げます。

1. 感情感知能力（エンパス）と任務

純血のベタゾイド人はテレパシーで思考そのものを読み取れますが、ハーフであるトロイは主に「感情」を読み取ります。
スクリーン越しや、ある程度の距離があっても、相手が敵意を持っているか、恐怖しているか、嘘をついているかを感知できます。
ピカード艦長にとって彼女は、外交交渉や戦闘における「嘘発見器」であり、論理だけでは割り切れない相手の動機を探るための不可欠なアドバイザーでした。

2. ライカー副長との「イムザディ」

トロイを語る上で欠かせないのが、ウィリアム・ライカー副長との関係です。
二人はエンタープライズ乗艦以前に恋人関係にあり、互いをベタゾイド語で「イムザディ（最愛の人、魂の伴侶）」と呼び合います。
TNGのテレビシリーズ中では、良き友人・同僚としての距離感を保ちつつも、常に互いを一番に想い合う微妙な関係が描かれました。二人の愛の行方は、劇場版やその後のシリーズ『スタートレック：ピカード』まで続く、スタートレック史に残る壮大なラブストーリーです。

3. 母ラクサナ・トロイとの攻防

トロイの悩みの種は、ベタゾイドの名家である母、ラクサナ・トロイの存在です。
奔放で押しが強く、テレパシーで娘の思考を勝手に読み、事あるごとに結婚を迫る母に対し、普段は温厚なトロイもヒステリックに反抗します。
この母娘のコミカルなやり取りはTNGの名物であり、トロイの人間臭い一面（そして極度のチョコレート好きという可愛らしい一面）を引き出す重要な要素でした。

4. 制服の着用と指揮官への昇格

シリーズ前半、トロイはカウンセラーとしてクルーにリラックスしてもらうため、制服ではなく独自のドレスやジャンプスーツを着用していました。
しかし、シーズン6のエピソード「指揮権交代（Chain of Command）」において、一時的に艦長となったエドワード・ジェリコの命令により、宇宙艦隊の標準制服を着用するようになります。
これを機に、彼女は自身の士官としてのスキル不足を痛感し、ブリッジ士官試験（中佐への昇進試験）に挑戦します。「部下を死なせる命令を下す」という過酷な決断を乗り越え、彼女が指揮官としての資格を得るエピソード「もっともあやうきゲーム（Thine Own Self）」は、彼女のキャラクターアークにおける最大の成長点として高く評価されています。

「ディアナ・トロイ」参考動画

まとめ

ディアナ・トロイは、論理や科学が支配する宇宙船の中で、「心」を守る守護者でした。

彼女の優しさと洞察力は、データ少佐が人間性を学ぶ手助けとなり、ウォーフの息子アレクサンダーの良き理解者となり、そして孤独なピカード艦長の心を解きほぐしました。
『新スタートレック』だけでなく『ヴォイジャー』や『ピカード』にも登場し、年齢を重ねてより賢明で力強くなった彼女の姿は、長年のファンにとって希望そのものです。
彼女がいてこそ、エンタープライズは「家族」であり続けることができたのです。