YouTubeで見る「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ」!80年代メカアクションの最高峰を徹底解説
「エアーウルフ」の概要
『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』(原題: Airwolf)は、1980年代にアメリカで制作・放送され、世界中で絶大な人気を博したSFアクション・テレビドラマシリーズです。
物語の中心は、CIA(作中では「FIRM」または「組織」と呼ばれる架空の機関)が極秘に開発した、マッハ2の飛行能力と高度な武装を持つスーパーヘリコプター「エアーウルフ」。
開発者モフェット博士によってエアーウルフがリビアに持ち去られた後、FIRMは元ベトナムエースパイロットのストリングフェロー・ホークに奪還を依頼します。
ホークは友人のドミニク・サンティーニと共にエアーウルフを奪還しますが、ベトナムで行方不明になった兄セントジョンの捜索をFIRMに協力させるため、エアーウルフを辺境の「神の谷」と呼ばれる隠れ家に隠匿します。
そして、兄の捜索情報と引き換えに、FIRMの要請に応じてエアーウルフを駆り、国内外の様々な陰謀や凶悪犯罪と戦うことになります。
「エアーウルフ」伝説のオープニングテーマ
(※シルヴェスター・リーヴァイ作曲による、シンセサイザーとオーケストラが融合した壮大で有名なテーマ曲)
作品詳細(放送時期・エアーウルフの性能)
本作は、ヒットメーカーのドナルド・P・ベリサリオ(『私立探偵マグナム』『NCIS』など)によって企画・制作され、アメリカのCBSネットワークで1984年1月から1986年7月まで、全3シーズン(合計55話)が放送されました。
その後、制作費削減のため主要キャストを一新し、舞台をカナダに移した第4シーズン(全24話)がUSAネットワークで1987年に放送されましたが、一般的にはCBS版の3シーズンが『エアーウルフ』として認識されています。
本作の最大の魅力は、主役メカである「エアーウルフ」そのものです。
ベースとなったのはベル 222という実在のヘリコプターですが、大幅な改造(という設定)により、超音速飛行、ステルス機能、チェーンガン、ミサイルなど、戦闘機並みの攻撃力と防御力を備えています。
コックピットのハイテクな計器類や、飛行時の独特な効果音も、当時の視聴者を魅了しました。
物語は、冷戦下の世界情勢を背景にしたスパイアクションや、最新技術を駆使したメカアクションが中心ですが、主人公ホークの孤独や、兄への想い、そして相棒ドミニクとの深い友情といった人間ドラマも丁寧に描かれました。
日本では1986年から日本テレビ系の『水曜ロードショー』枠(後に『金曜ロードショー』枠)でスペシャル版が放送された後、深夜枠などでレギュラー放送され、そのメカニックな魅力とハードなアクションで根強い人気を獲得しました。
「エアーウルフ」の主要キャスト
(CBS版の主要キャスト)
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ストリングフェロー・ホーク (Stringfellow Hawke): ジャン=マイケル・ヴィンセント (Jan-Michael Vincent)
エアーウルフのパイロット。元ベトナムエース。孤独を愛し、チェロを弾くのが趣味。
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ドミニク・サンティーニ (Dominic Santini): アーネスト・ボーグナイン (Ernest Borgnine)
ホークの親友であり、父親代わりの存在。航空会社「サンティーニ航空」の社長で、ホークの地上支援を担当する。
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マイケル・コールスミス・ブリッグスIII(コードネーム:アークエンジェル)(Michael Coldsmith-Briggs III “Archangel”): アレックス・コード (Alex Cord)
エアーウルフ計画を指揮するFIRMの副長官。常に白いスーツと眼帯(またはサングラス)がトレードマーク。ホークに任務を依頼する。
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アレックス・コード (Caitlin O’Shannessy): ジーン・ブルース・スコット (Jean Bruce Scott) [シーズン2-3]
元テキサスの女性ハイウェイパトロール隊員。後にサンティーニ航空のパイロットとなり、チームに加わる。
キャストの他の代表作品名
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ジャン=マイケル・ヴィンセント:
- 『ビッグ・ウェンズデー (Big Wednesday)』(映画)
- 『世界が燃えつきる日 (Damnation Alley)』(映画)
- 『メカニック (The Mechanic)』(1972年版映画)
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アーネスト・ボーグナイン:
- 『マーティ (Marty)』(映画、アカデミー主演男優賞受賞)
- 『ポセイドン・アドベンチャー (The Poseidon Adventure)』(映画)
- 『地上より永遠に (From Here to Eternity)』(映画)
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アレックス・コード:
- 『駅馬車 (Stagecoach)』(1966年版映画)
- 『テロリスト・黒い九月 (Black Gunn)』(映画)
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ジーン・ブルース・スコット:
- 『デイズ・オブ・アワ・ライブス (Days of Our Lives)』(テレビドラマ)
- 『私立探偵マグナム (Magnum, P.I.)』(テレビドラマ、ゲスト出演)
「エアーウルフ」の社会的評価と影響(まとめ)
『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』は、1980年代のハイテク・メカアクションドラマのブームを牽引した代表的な作品です。
『ナイトライダー』のナイト2000と並び、「エアーウルフ」は当時の少年たちの心を鷲掴みにするスーパーメカとして絶大な人気を誇りました。
そのリアルなヘリコプターのデザインと、SF的な性能のギャップ、そしてシルヴェスター・リーヴァイによる勇壮なテーマ音楽は、今なお多くのファンの記憶に鮮明に残っています。
冷戦という時代背景を色濃く反映したシリアスなストーリー展開(特に初期シーズン)と、孤独なヒーロー像を描いた点も、単なる子供向けのアクションドラマとは一線を画す魅力となっていました。
主役メカのデザイン、音楽、そしてアクション演出のクオリティの高さから、80年代メカアクションドラマの最高峰の一つとして評価されています。
「エアーウルフ」関連商品
あの超音速ヘリを再び!
DVD / Blu-ray
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『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』のCBS版(シーズン1~3)を収録したコンプリートDVD-BOXやBlu-ray BOXが、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンから発売されています。
模型
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「エアーウルフ」(ベル 222改造機)のプラモデルが、青島文化教材社などから様々なスケールで発売されており、ロングセラーとなっています。
サウンドトラック
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シルヴェスター・リーヴァイらによるサウンドトラックCDが複数リリースされており、特にテーマ曲は高い人気があります。
書籍
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番組ガイドブックや、メカニック設定に関する書籍などが過去に出版されていました。