もしもアベンジャーズが「犬猿の仲」だったら? 地球崩壊不可避の「最強の内紛」を徹底考察

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もしもアベンジャーズが「犬猿の仲」だったら? 地球崩壊不可避の「最強の内紛」を徹底考察

概要:集結しないヒーローたち

「アベンジャーズ・アッセンブル(集結せよ)」。

その掛け声のもと、地球の危機に立ち向かう最強のヒーローチーム、アベンジャーズ。

彼らは時に意見を衝突させながらも、最終的には互いを信頼し、困難な戦いを乗り越えてきました。

しかし、もしも、その前提が崩壊していたらどうでしょうか。

もしも、アベンジャーズのメンバーが互いをライバル視し、信頼関係ゼロの「犬猿の仲」だったら。

この記事では、「アベンジャーズ 犬猿の仲」という、地球にとって悪夢でしかない「if」のシナリオを徹底的に考察します。

詳細考察:地球最凶の内紛

リーダーシップの完全崩壊 (キャプテン・アメリカ vs アイアンマン)

この「if」シナリオで最も深刻なのが、チームの二大巨頭であるキャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)とアイアンマン(トニー・スターク)の対立です。

映画『シビル・ウォー』では彼らの理念の対立が描かれましたが、もし彼らが「犬猿の仲」であったなら、あのような和解の余地は微塵もありません。

トニー・スタークの皮肉やジョークは、スティーブに向けられた「本気の侮辱」となります。

「あんたのその盾はただのフリスビーだ」。

「実験室で生まれた筋肉バカが」。

対するスティーブも、トニーの功績を一切認めません。

「君のそのアーマーは、結局は金持ちの自己満足だ」。

「本当の犠牲を知らない男に、他人を守る資格はない」。

二人の対立は理念(自由 vs 管理)ではなく、単なる「感情的な憎しみ合い」です。

チームは結成当初から「キャプテン派」と「アイアンマン派」に真っ二つに割れ、作戦行動中も連携はゼロ。

互いの足を引っ張り合い、敵の前で仲間割れを始めるのが日常となります。

リーダーがこの状態では、「アッセンブル」の号令は永遠にかかることはないでしょう。

制御不能の「力」 (ソー vs ハルク vs キャプテン・マーベル)

アベンジャーズの「最強」議論はファンにとっての楽しみですが、もし彼らが犬猿の仲なら、これは文字通りの「危険なマウント合戦」と化します。

雷神ソーは、ハルク(ブルース・バナー)を「野蛮な緑の怪物」としか見ていません。

彼はハルクの力を「制御できない危険な存在」として、ことあるごとに排除しようとします。

ハルクもまた、ソーを「偉そうな金髪」としか認識せず、ストレスが溜まれば真っ先にソーに殴りかかります。

ブルース・バナーとしての知性も、この憎しみの前では役に立ちません。

そこへ「最強」のキャプテン・マーベル(キャロル・ダンヴァース)が現れたら、事態は最悪です。

彼女は「地球のヒーローたちの内輪揉めは低レベルだ」と公言し、誰とも協調しません。

ソーは彼女の強大な力に嫉妬し、ハルクは新たな喧嘩相手としか見ません。

彼ら3人が揃うことは、敵を倒す力ではなく、戦場そのものを破壊し尽くす「三重苦(トリプルスレット)」となるのです。

疑心暗鬼のスパイ (ブラック・ウィドウ vs ホークアイ)

『アベンジャーズ』シリーズで、最も深い信頼関係で結ばれていたのが、ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)とホークアイ(クリント・バートン)でした。

もし彼らが「犬猿の仲」だったら、チームの諜報能力と内部結束はゼロになります。

ナターシャは、クリントの「家族」という存在を、チームを危険に晒す「最大の弱点」と見なします。

「あなたの甘さが、いつか全員を殺すわ」。

一方、クリントはナターシャの暗い過去と二重スパイとしての能力を、心の底から警戒し続けます。

「お前がいつ裏切るか、俺はずっと見ている」。

互いに背中を預けるどころか、常にお互いの背中にナイフを突き立てる機会を伺っている状態です。

情報共有は行われず、むしろ互いに「偽情報」を掴ませようと画策します。

チームの「目」と「耳」が腐敗し、内部からの崩壊は決定的です。

導きなき新世代 (スパイダーマン vs スカーレット・ウィッチ)

この最悪な環境で、最も被害を受けるのはスパイダーマン(ピーター・パーカー)やスカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)といった新世代のヒーローたちです。

ピーターは、尊敬すべき「ミスター・スターク」と「キャプテン」が子供のように罵り合う姿を見て、ヒーローという存在そのものに幻滅します。

「こんな人たちのために戦っていたなんて」。

彼は早々にアベンジャーズを脱退し、たった一人で「親愛なる隣人」に戻ることを選ぶかもしれません。

ワンダの強大な力は、誰も正しく導くことができません。

ヴィジョンとの関係も、他のメンバーからの嫉妬や干渉によって歪められます。

彼女の不安定な精神は、ヒーローたちの不和によってさらに悪化し、それこそ『エイジ・オブ・ウルトロン』や『ワンダヴィジョン』の比ではない、最悪の形で暴走するでしょう。

参考動画:ヒーローたちの対立

まとめ:集結したからこその「最強」

もしもアベンジャーズが「犬猿の仲」だったら。

その答えは明白です。

『インフィニティ・ウォー』でサノスが襲来するずっと前に、彼らは内紛によって自滅しています。

ロキのニューヨーク侵攻も、ウルトロンの暴走も、ヒーロー同士が連携しなかったことで防げず、地球はとっくの昔に壊滅していたでしょう。

アベンジャーズが「最強」と呼ばれる所以は、個々の超人的なパワーではありません。

彼らが、まったく異なる背景、異なる価値観、そして「欠点」を持ちながらも、共通の目的のために互いの違いを受け入れ、集結(アッセンブル)できたこと。

それこそが、彼らを真のヒーローたらしめたのです。

この「if」シナリオは、チームであることの本当の強さと尊さを、私たちに改めて教えてくれます。

関連トピック

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

まさにアベンジャーズが「犬猿の仲」となり、チームが分裂した瞬間を描いた作品です。

理念の対立が、いかにチームを脆くするかを象徴しています。

サノス

『インフィニティ・ウォー』で彼が勝利できた大きな要因の一つは、シビル・ウォーによってアベンジャーズが分裂状態にあったことです。

ヒーローたちの不和こそが、ヴィランにとって最大の武器となりました。

アイアンマン (トニー・スターク)

彼の皮肉屋で自己中心的な性格は、チームの和を乱す「犬猿の仲」の火種として最も機能しやすい要素の一つです。

ハルク (ブルース・バナー)

『アベンジャーズ』(2012年)の序盤、ヘリキャリア内で描かれたように、彼の制御不能な怒りは、仲間内での脅威そのものでした。

関連資料

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 [映画]

本記事の「if」シナリオに最も近い状況が描かれた、必見の作品です。

『アベンジャーズ』 (2012年 映画)

チーム結成当初、ヒーローたちが互いを認めず「犬猿の仲」であった状態から、いかにして「チーム」になったかが描かれる原点です。

コミック版『シビル・ウォー』

映画版以上に深刻かつ大規模なヒーロー同士の対立が描かれています。

「犬猿の仲」が招く悲劇の結末がここにあります。

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』 [映画]

スカーレット・ウィッチの能力によって、ヒーローたちの心の闇や不和が表面化するシーンが多く描かれます。

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