YouTubeで「スタートレック:ヴォイジャー」

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YouTubeで「スタートレック:ヴォイジャー」

概要

『スタートレック:ヴォイジャー』(原題:Star Trek: Voyager、略称:VOY)は、1995年から2001年にかけて放送されたSFテレビドラマシリーズです。

シリーズ第4作目となる本作の最大の特徴は、地球から約7万光年も離れた未開の宇宙領域「デルタ宇宙域」に飛ばされてしまった宇宙船の孤独な旅を描いている点です。

キャスリン・ジェインウェイ艦長率いる連邦宇宙船U.S.S.ヴォイジャーは、反連邦組織「マキ」の船を追跡中に、謎の管理者「ケアテイカー」によって銀河の反対側へと強制転送されてしまいます。

帰還にかかる時間は、最大ワープ速度で飛び続けても約75年。

ジェインウェイ艦長は、本来敵対関係にあるマキのメンバーをクルーとして受け入れ、一致団結して地球への遥かなる帰還の旅(グランド・ツアー)を開始します。

シリーズ初の女性艦長、限られた物資、未知の異星人との遭遇、そして最強の敵「ボーグ」との死闘など、サバイバル要素の強い冒険活劇です。

オープニング

詳細

物語は、ヴォイジャーがプラズマストーム吹き荒れる「バッドランド」へ、行方不明になったマキの船を捜索しに向かうところから始まります。

しかし、超常的な力によってデルタ宇宙域へ飛ばされ、そこで「オカンパ人」を守るために帰還手段であるステーションを破壊するという苦渋の決断を迫られます。

地球への帰還手段を失ったヴォイジャーは、同じく漂流したマキのメンバー(副長となるチャコティや機関長のベラナ・トレスなど)を吸収し、一つのクルーとして統合します。

デルタ宇宙域は連邦の力が及ばない無法地帯であり、好戦的なケイゾン人や、臓器を狩るヴィディア人、狩猟種族ヒロゲンなど、凶悪な敵が次々と現れます。

また、本作は『新スタートレック』で脅威となった機械生命体「ボーグ」の本拠地に近い領域を航行するため、ボーグに関するエピソードが多く、設定が深く掘り下げられました。

特にシーズン4からは、ボーグ・ドローンから人間に戻ろうとする「セブン・オブ・ナイン」がレギュラーに加わり、彼女が人間性を回復していく過程は物語の重要な柱となりました。

さらに、緊急用医療ホログラム(ドクター)が、プログラムの枠を超えて「心」や「芸術」に目覚め、一人の人格として成長していく姿も多くの感動を呼びました。

物資不足のためレプリケーターの使用制限があったり、艦長が大のコーヒー好きで豆を探し求めたりといった、漂流船ならではの生活感あふれる描写も魅力です。

最終話「道は星雲の彼方へ(Endgame)」では、未来から来たある人物の介入により、ついにヴォイジャーは運命の帰還を果たします。

キャスト

  • キャスリン・ジェインウェイ:ケイト・マルグルー
    (代表作:『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』、『ミスター・メルセデス』、『ライアンズ・ホープ』)
  • チャコティ:ロバート・ベルトラン
    (代表作:『ナイト・オブ・ザ・コメット』、『ビッグ・ラブ』)
  • トゥヴォック:ティム・ラス
    (代表作:『サマンサ Who?』、『アイ・カーリー』、『ダイ・ハード4.0』)
  • ベラナ・トレス:ロクサン・ドーソン
    (代表作(監督業):『ハウス・オブ・カード』、『エージェント・オブ・シールド』、『THIS IS US』)
  • トム・パリス:ロバート・ダンカン・マクニール
    (代表作(監督業):『CHUCK/チャック』、『The O.C.』)
  • ハリー・キム:ギャレット・ウォン
    (代表作:『デーモン・ナイト』)
  • ドクター:ロバート・ピカード
    (代表作:『スターゲイト アトランティス』、『チャイナ・ビーチ』、『グレムリン2』)
  • ニーリックス:イーサン・フィリップス
    (代表作:『ベンソン』、『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』、『アベニュー5』)
  • セブン・オブ・ナイン:ジェリー・ライアン
    (代表作:『ボストン・パブリック』、『SHARK カリスマ敏腕検察官』、『スタートレック:ピカード』)
  • ケス:ジェニファー・リーン
    (代表作:『アメリカン・ヒストリーX』)

まとめ

『スタートレック:ヴォイジャー』は、シリーズで初めて女性を主人公(艦長)に据えた画期的な作品であり、ジェインウェイ艦長の科学者としての知性と母性的なリーダーシップは高く評価されました。

「未知の領域での探索」というスタートレックの原点回帰を目指しつつ、敵対勢力の統合やホログラムの人権、ボーグ社会からの個の確立など、多様性とアイデンティティを巡る深いテーマを描ききりました。

特に、セブン・オブ・ナインの登場は視聴率的にも作品の質的にも大きなインパクトを与え、彼女のキャラクターは後の『スタートレック:ピカード』にも引き継がれるほどの人気を博しました。

また、主要キャストの多くが後に監督として成功しており(ロクサン・ドーソンやロバート・ダンカン・マクニールなど)、才能あるクリエイターを輩出した作品としても知られています。

完結後もその人気は根強く、2021年からはジェインウェイ艦長らが再登場するアニメシリーズ『スター・トレック:プロディジー』が制作されるなど、物語の系譜は脈々と受け継がれています。

作品関連商品

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  • プラモデル『レベル 1/670 U.S.S.ヴォイジャー』
  • 書籍『Star Trek: Voyager: Homecoming』(帰還後の物語を描いた小説)
  • 書籍『A Vision of the Future – Star Trek: Voyager』(メイキング本)
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