【新スタートレック】ビバリー・クラッシャーの魅力！ピカードが愛した「ダンシング・ドクター」のすべて
「新スタートレック」におけるビバリー・クラッシャーの概要
『新スタートレック（TNG）』において、U.S.S.エンタープライズDの医療全般を統括する医療主任（CMO）を務めるのが、ビバリー・クラッシャー中佐（演：ゲイツ・マクファーデン）です。
彼女は優秀な医師であると同時に、天才少年ウェスリー・クラッシャーを育てるシングルマザーでもあります。
赤いロングヘアがトレードマークの彼女は、知的で冷静な判断力を持ちながら、タップダンスを嗜むなど情熱的な一面も併せ持ちます。また、ピカード艦長とは亡き夫ジャックを通じた複雑な過去と、友人以上恋人未満の微妙なロマンスで結ばれており、シリーズを通してその関係の行方が注目され続けました。
詳細：大人のロマンスと母としての強さ
ビバリー・クラッシャーは、単なる「優しいお母さん先生」ではありません。彼女のキャリア、恋愛、そして舞台裏の事情まで、その多面的な魅力を掘り下げます。
1. ピカード艦長との「禁断」のロマンス
ビバリーの夫ジャック・クラッシャーは、かつてピカードの親友であり部下でしたが、ピカードの指揮下の任務中に命を落としました。
この悲劇的な過去が、二人を強く結びつけると同時に、恋愛関係に踏み込むことを躊躇させる壁となっていました。
シリーズ中、精神がリンクしてしまうエピソード「心・触れ合って（Attached）」などで、互いに深く愛し合っていることが確認されますが、任務への支障や過去への配慮から、TNGのテレビシリーズ内では「良き友人」という一線を守り続けました。この「大人のプラトニック・ラブ」こそが、多くのファンをやきもきさせ、魅了した要素です。
2. 「ダンシング・ドクター」の異名
ビバリーを演じたゲイツ・マクファーデンは、実際にプロの振付師・ダンサーとしてのキャリアを持っています。
その特技は作中でも活かされており、タップダンスの達人という設定が加えられました。彼女がデータ少佐にダンスを教えるシーンは有名で、無機質なアンドロイドと優雅な医師の対比が微笑ましく描かれています。
また、演劇の演出も得意とし、艦内で劇団を主宰するなど、芸術的な才能でクルーの精神的なケアにも貢献しました。
3. シーズン2での不在と復帰の裏話
TNGファンなら知っておくべき事実として、彼女はシーズン2の期間中だけエンタープライズを降りています（代わりにキャサリン・プラスキー医師が登場）。
これは、当時の脚本家やプロデューサーとのキャラクター描写を巡る対立による事実上の降板でした。しかし、パトリック・スチュワート（ピカード役）をはじめとするキャスト陣の強い要望や、ファンの「ビバリーを戻して！」という声により、シーズン3で見事に復帰を果たしました。以降、彼女は以前にも増して自立した強い女性として描かれるようになります。
4. 『スタートレック：ピカード』での衝撃の再会
テレビシリーズ終了から約30年後を描いた『スタートレック：ピカード』シーズン3において、彼女は物語の鍵を握る最重要人物として再登場します。
そこで明かされたのは、彼女がピカードとの間に「もう一人の息子（ジャック）」をもうけていたという衝撃の事実でした。
守るべきもののために、かつての仲間とも距離を置き、武器を取って戦う「母としての強さ」を見せた彼女の姿は、クラッシャー医師の物語の集大成と言えるでしょう。
「ビバリー・クラッシャー」参考動画
まとめ
ビバリー・クラッシャーは、優しさと知性、そして母性的な強さを兼ね備えた、スタートレック史に残る理想的なドクターです。
彼女が医療室（シックベイ）にいるだけで感じる安心感は、何物にも代えがたいものでした。
ウェスリーの母として、ピカードの想い人として、そして一人の指揮官（夜勤シフトで艦長席に座ることもありました）として、彼女がエンタープライズに残した功績は計り知れません。
ぜひ『TNG』だけでなく、最新の『ピカード』までを通して、彼女の壮大な愛の物語を見届けてください。
関連トピック
ジャン＝リュック・ピカード（亡き夫の親友であり、互いに惹かれ合いながらも距離を保ち続けた艦長）
ウェスリー・クラッシャー（ビバリーの息子。天才的な頭脳を持つが、母としては常に心配の種）
ジャック・クラッシャー（ビバリーの亡き夫。ピカードの親友であり、彼の死が二人の関係の原点）
キャサリン・プラスキー（シーズン2のみ医療主任を務めた医師。ビバリーとは対照的な頑固な性格）
関連資料
Blu-ray『新スタートレック コンプリート・シリーズ』（ビバリーの活躍を網羅。シーズン2の不在も確認できる）
ドラマ『スタートレック：ピカード』シーズン3（ビバリーとピカードの物語に真の決着がつく完結編）
