YouTubeで「BODIES/ボディーズ」を徹底解説!概要からキャスト、関連商品まで
「BODIES/ボディーズ」とは?
『BODIES/ボディーズ』は、2023年にNetflixで配信が開始された、イギリス製作のリミテッドシリーズです。
故サイ・スペンサーによる同名のグラフィックノベルを原作とした、非常に野心的で複雑なSFミステリードラマとして高い評価を受けています。
物語の核心は、4つの異なる時代(1890年、1941年、2023年、2053年)のロンドンで、4人の刑事(あるいは捜査官)が、まったく同じ場所(ホワイトチャペルのロングハーベスト通り)で、まったく同じ不可解な遺体を発見するというものです。
最初は独立した事件に見えたこれらの謎は、やがて150年にもわたる巨大な陰謀と、歴史を股にかけたタイムループで繋がっていることが判明します。
それぞれの時代の刑事が自らの捜査を進めることが、過去、現在、そして未来に影響を与え合うという、重厚なプロットが特徴です。
単なる猟奇殺人ミステリーかと思いきや、物語は壮大なSFサスペンスへと変貌し、観る者を知的なパズルへと誘います。
「BODIES/ボディーズ」のオープニング(公式予告編)
本作はNetflixオリジナル作品であり、各エピソードの冒頭に固定のオープニング映像はありませんが、作品の持つ独特の雰囲気と壮大な謎を伝える公式の予告編(ティーザー)がYouTubeで公開されています。
この映像だけでも、4つの時代が交錯するビジュアルと、物語の鍵となる「KNOW YOU ARE LOVED(汝、愛されしを知れ)」という謎のメッセージが強く印象に残ります。
「BODIES/ボディーズ」の詳細
本作は全8話構成のリミテッドシリーズであり、物語は完結しています。
原作は、DCコミックスの大人向けレーベル「Vertigo(ヴァーティゴ)」から2014年に出版された、サイ・スペンサー作のグラフィックノベルです。
ドラマ版は、この原作の核となるアイデアを忠実に映像化しつつ、見事な脚色を加えています。
最大の特徴は、4つの時代(ヴィクトリア朝のロンドン、第二次世界大戦下のロンドン大空襲時代、現代のロンドン、そして大爆発後のディストピア化した未来のロンドン)を、それぞれ異なる映像トーンとスタイルで描き分けている点です。
1890年代はクラシカルな探偵ミステリー、1941年はフィルム・ノワール風のサスペンス、2023年は現代の警察ドラマ、2053年は荒廃したSFとして、各時代の特色が色濃く反映されています。
物語は、この4つの時代の捜査が同時進行で進み、やがて「イライアス・マニックス」という一人の人物の存在が、すべての時代を繋ぐ鍵であることが明らかになります。
タイムループ、タイムパラドックス(特に「自分自身が自分の祖先である」という特異なパラドックス)、そしてカルト的な思想といった難解なテーマを扱いながらも、4人の刑事たちの人間ドラマとしてもしっかりと描かれています。
「BODIES/ボディーズ」のキャストと代表作品
本作は、4つの時代を代表する実力派の俳優陣によって支えられています。
アルフレッド・ヒリングヘッド警部補 (1890年) / カイル・ソーラー (Kyle Soller)
- 登場人物: アルフレッド・ヒリングヘッド
- キャスト: カイル・ソーラー
- 概要: 1890年のヴィクトリア朝ロンドンで捜査を行う、几帳面で優秀な警部補。しかし、同性愛者であることを隠しながら生きる苦悩を抱えています。
- 主な代表作品:
- 『キャシアン・アンドー』 (ドラマ)
- 『マローボーン家の掟』 (映画)
- 『風の勇士 ポルダーク』 (ドラマ)
チャールズ・ホワイトマン巡査部長 (1941年) / ジェイコブ・フォーチュン=ロイド (Jacob Fortune-Lloyd)
- 登場人物: チャールズ・ホワイトマン
- キャスト: ジェイコブ・フォーチュン=ロイド
- 概要: 1941年、ロンドン大空襲下のロンドンで活動する、一見すると汚職に手を染める日和見主義的な刑事。しかし、彼もまたユダヤ人としての出自を隠しています。
- 主な代表作品:
- 『クイーンズ・ギャンビット』 (ドラマ)
- 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 (映画)
- 『三銃士』シリーズ (映画)
シャハラ・ハサン巡査部長 (2023年) / アマカ・オカフォー (Amaka Okafor)
- 登場人物: シャハラ・ハサン
- キャスト: アマカ・オカフォー
- 概要: 2023年の現代ロンドンで捜査を行う、ムスリム系の女性刑事。シングルマザーとして息子を育てながら、人種差別的なデモが渦巻く街で事件を追います。
- 主な代表作品:
- 『レスポンダー 夜に堕ちた警官』 (ドラマ)
- 『ブラック・ラビット』 (ドラマ)
アイリス・メープルウッド巡査 (2053年) / シラ・ハース (Shira Haas)
- 登場人物: アイリス・メープルウッド
- キャスト: シラ・ハース
- 概要: 2053年、謎の爆発によって荒廃し、「指導者」と呼ばれる人物に統治されたディストピア社会の捜査官。脊髄に障害を持ち、テクノロジーの力で歩行しています。
- 主な代表作品:
- 『アンオーソドックス』 (ドラマ)
- 『シュティセル家の人々』 (ドラマ)
- 『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』 (映画)
イライアス・マニックス / スティーヴン・グレアム (Stephen Graham)
- 登場人物: イライアス・マニックス
- キャスト: スティーヴン・グレアム
- 概要: 4つの時代すべてに影響を与える、物語の核心となる謎の人物。未来のロンドンを統治するカリスマ的指導者として登場します。
- 主な代表作品:
- 『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』 (ドラマ)
- 『アイリッシュマン』 (映画)
- 『スナッチ』 (映画)
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ (映画)
「BODIES/ボディーズ」の社会的評価と影響
『BODIES/ボディーズ』は、配信開始直後からその野心的なプロットと知的な構成で、批評家および視聴者から高い評価を獲得しました。
特に、ドイツの難解なSFドラマ『DARK』や、映画『プリデスティネーション』といったタイムループ作品のファンから熱狂的に支持されました。
序盤は4つの時代が並行して進むため「難解だ」「混乱する」といった声もありましたが、物語が進むにつれてパズルのピースがはまっていく快感や、特に終盤の2話における怒涛の伏線回収と感動的な結末は「見事」の一言に尽きると絶賛されています。
各時代の美術、衣装、音楽といったプロダクション・デザインの質の高さも、没入感を高める要因として評価されています。
本作は、単なるSFミステリーに留まらず、愛、運命、自己犠牲、そして歴史の連環といった重厚なテーマを、リミテッドシリーズとして見事に描き切った傑作として記憶されています。
「BODIES/ボディーズ」の関連商品
本作の視聴後、さらに深く世界観を知りたい方には、原作がおすすめです。
関連商品は、故サイ・スペンサー (Si Spencer) によって執筆され、2014年にDCコミックス(Vertigo)から出版されたグラフィックノベル『BODIES』です。
この原作は、ドラマの核となる設定(4つの時代、同じ遺体)は共通していますが、ドラマ版とは異なる展開や結末の部分も含まれており、読み比べることで新たな発見があります。
2024年現在、このグラフィックノベルの公式な日本語翻訳版は発売されていないようですが、輸入書籍を扱う書店やオンラインストア(Amazonなど)で英語版のペーパーバック(合本)を入手することが可能です。
ドラマはNetflixの独占配信作品であるため、DVDやBlu-rayの販売は行われていません。