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【徹底解説】映画『フィフス・エレメント』が今も愛される理由とは?あらすじから独自の世界観、豪華キャストの魅力まで超弩級まとめ!

SF
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概要

映画『フィフス・エレメント(原題:The Fifth Element)』は、1997年に公開されたフランス・アメリカ合作のSFアクション超大作です。

『グラン・ブルー』や『レオン』で世界的な名声を確立したフランスの鬼才、リュック・ベッソン監督がメガホンを取りました。

主演にはハリウッドのトップスターであるブルース・ウィリスを迎え、ヒロインには本作をきっかけに大ブレイクを果たしたミラ・ジョヴォヴィッチが抜擢されています。

物語の舞台は、空飛ぶ車が飛び交う23世紀のニューヨークです。

5000年に一度だけ宇宙に現れるという「巨大な悪」から地球を救うため、元特殊部隊のタクシードライバーと、謎に包まれた美少女が壮大な冒険を繰り広げます。

本作の最大の特徴は、総製作費9000万ドル(当時のヨーロッパ映画としては史上最高額)という巨額の予算を投じて作り上げられた、唯一無二の極彩色のアートワークにあります。

世界的ファッションデザイナーのジャン=ポール・ゴルチエが劇中の衣装を1000着以上もデザインし、フランスのバンドデシネ界の巨匠メビウスらが美術コンセプトを担当しました。

ハリウッドのダークで退廃的なサイバーパンクとは一線を画す、明るくポップでエネルギッシュな未来像は、当時の映画界に多大な衝撃を与えました。

公開から四半世紀以上が経過した現在でも、その独創的なビジュアルと息もつかせぬスピーディーな展開、そしてクセの強すぎるキャラクターたちによって、カルト的な人気を誇る不朽のエンターテインメント作品となっています。

本記事では、奇想天外な本作の世界観から、語り草となっている名シーンの裏側、そして豪華キャスト陣の知られざるトリビアまでを余すところなく徹底解説します。

予告編

詳細(徹底解説)

あらすじと世界観

物語のプロローグは、1914年のエジプトの古代遺跡から幕を開けます。

壁画を解読していた考古学者の前に、ずんぐりとした奇妙な宇宙人「モンドシャワン人」が現れます。

彼らは、5000年に一度目覚める「巨大な悪」に対抗するための唯一の武器である「4つの石」と、それらを統括する至高の存在「第5の要素(フィフス・エレメント)」を安全な場所へ保管するために地球から持ち去ります。

そして時代は一気に飛び、2263年の未来へと移行します。

予言通り、宇宙の彼方からすべてを滅ぼす「巨大な悪」が地球に向けて凄まじいスピードで接近し始めていました。

地球連邦大統領が対応に苦慮する中、モンドシャワン人の宇宙船が地球へ向かう途中で、邪悪な武器商人ゾーグの雇った傭兵種族マンガロワ人によって撃墜されてしまいます。

しかし、現場から回収された謎の細胞を科学者たちが培養した結果、オレンジ色の髪をした驚くほど美しい女性、リールーが誕生します。

施設から逃げ出したリールーは、摩天楼のダイブを経て、元特殊部隊員で現在は冴えないタクシードライバーをしているコーベン・ダラスの車に飛び込んできます。

彼女こそが、世界を救う鍵となる「フィフス・エレメント」そのものだったのです。

コーベンは彼女の不思議な魅力に惹かれ、地球を救う4つの石を受け取るため、宇宙の高級リゾート地「フロストン・パラダイス」へと向かうことになります。

そこには、石を狙う邪悪なゾーグや、復讐に燃えるマンガロワ人の暗殺部隊が待ち受けており、三つ巴の壮絶な争奪戦が幕を開けるのでした。

シーズン/章ごとの展開

本作は映画であるためシーズン分けはありませんが、大きく3つの舞台(章)に分けて物語の変遷を楽しむことができます。

第一幕は、「23世紀のニューヨーク」を舞台にした、スリリングな出会いと逃走劇の章です。

高層ビル群の隙間を縫うように飛ぶタクシーのカーチェイスは、息を呑むようなスピード感と立体的なカメラワークで描かれています。

第二幕は、超豪華客船での宇宙旅行と「フロストン・パラダイス」でのドタバタ劇を描く、華やかでコメディ色の強い章です。

ここでは、クリス・タッカー演じる超ハイテンションなDJ、ルビー・ロッドが登場し、物語のテンポを強引なまでに加速させて爆笑を誘います。

そして第三幕は、すべての謎が収束する「古代エジプトの神殿」での最終決戦です。

迫り来る巨大な悪のタイムリミットが刻一刻と迫る中、コーベンとリールーが「第5の要素」の真の意味である「愛」に気づくという、ロマンチックかつドラマチックな結末へとカタルシスが爆発します。

特筆すべき見どころ

本作の最も語り継がれるべき見どころは、中盤のフロストン・パラダイスにおける「ディーヴァ・プラヴァラグナのオペラシーン」と「コーベンの銃撃戦」を交差させたクロスカッティング(交互編集)の妙です。

全身が青く発光する異星人の歌姫ディーヴァが、ドニゼッティのオペラ『ランメルモールのルチア』のアリアを厳かに歌い上げます。

その静質で美しい歌声が、突如として激しいテクノビートのダンス・ミュージックへと変貌します。

それに完全にシンクロするように、別室でコーベンがマンガロワ人の傭兵たちを次々とスタイリッシュに撃ち殺していくシーンがリズミカルに挿入されます。

この音楽とアクションの完璧な融合は、リュック・ベッソン監督の映像センスの真骨頂であり、映画史に残る屈指の芸術的アクションシーンとして高く評価されています。

また、ジャン=ポール・ゴルチエが手掛けた衣装デザインも大きな見どころです。

リールーの代名詞とも言える「白いバンデージ衣装」や、ゾーグの奇抜なストライプスーツ、そしてルビー・ロッドのヒョウ柄の全身タイツなど、一歩間違えれば滑稽になりかねないデザインを、極上のポップアートへと昇華させています。

さらに、CG黎明期にあって、精巧なミニチュア模型とデジタル技術を巧みに組み合わせた特撮は、現代のフルCG映画にはない独特の生々しさとミニチュア特有の愛らしさを残しています。

制作秘話・トリビア

本作の世界観は、リュック・ベッソン監督がなんと16歳の高校生だった頃から頭の中で構想し、ノートに書き溜めていたアイデアが元になっています。

少年の頃の途方もない妄想を、大人になってから莫大な資金を投じて完全な形で映像化したという、まさに「映画監督の夢」を体現したような作品なのです。

また、リールーが劇中で話す未知の言語「神聖語(ディヴァイン・ランゲージ)」は、ベッソン監督とミラ・ジョヴォヴィッチが撮影前に共同で発明した独自の言語です。

約400語の単語が作られ、二人はこの言語を使って日常会話の文通ができるレベルにまで熟達していたという驚きの逸話が残されています。

さらに映画ファンの間で有名なトリビアとして、本作では主人公であるコーベン(ブルース・ウィリス)と、最大の悪役であるゾーグ(ゲイリー・オールドマン)が、劇中で一度も直接対面していないという事実があります。

すれ違うシーンすらなく、お互いの存在を間接的にしか認識していないにもかかわらず、一本の映画として完璧にストーリーが成立しているのは、見事な脚本構成の賜物と言えるでしょう。

ディーヴァの歌う高音域の超絶技巧パートに関しても、当初は人間の声帯では発声不可能な楽譜であったため、サンプリングした音声をコンピューターで切り貼りして作成されましたが、後に実力派のソプラノ歌手たちが己の限界に挑み、実際に歌い上げる動画をネットに投稿する現象が起きました。

キャストとキャラクター紹介

コーベン・ダラス

演:ブルース・ウィリス/吹替:大塚明夫

本作の主人公であり、元地球連邦軍特殊部隊の精鋭ですが、現在はニューヨークでしがない空飛ぶタクシーの運転手をしています。妻には逃げられ、狭いアパートで猫と暮らす無気力な生活を送っていましたが、車に飛び込んできたリールーを匿ったことで運命が激変します。タフで皮肉屋でありながら、根は優しく圧倒的な戦闘力を持つという、ブルース・ウィリスの真骨頂とも言える魅力的なキャラクターです。

リールー

演:ミラ・ジョヴォヴィッチ/吹替:松本梨香

地球を救う「第5の要素」として再生された、オレンジ色の髪と透き通るような瞳を持つ謎の美少女です。凄まじい学習能力を持ち、コンピューターを通じて人間の歴史や知識を急速に吸収していきますが、戦争や破壊の歴史を知って絶望し、人類を救う意味を見失いかけます。圧倒的な格闘能力で敵をなぎ倒す強さと、コーベンに対して見せる無邪気で無防備な脆さが同居しています。

ゾーグ(ジャン=バティスト・エマニュエル・ゾーグ)

演:ゲイリー・オールドマン/吹替:山寺宏一

地球の巨大企業を牛耳る冷酷な武器商人であり、「巨大な悪」と直接交信して手先として暗躍する本作のメインヴィランです。「破壊の後にこそ創造が生まれる」という歪んだ哲学を持っており、目的のためには部下を平気で切り捨てる残忍さを持っています。頭の半分を透明なプラスチックで覆い、片足を引きずりながら歩く奇抜なヴィジュアルと、ゲイリー・オールドマンの狂気を帯びた怪演が強烈なインパクトを残します。

ルビー・ロッド

演:クリス・タッカー/吹替:三ツ矢雄二

宇宙の超絶人気ラジオDJであり、フロストン・パラダイスでのイベントの司会進行役を務めます。マシンガンのように絶え間なく喋り続け、女性を見ると手当たり次第に口説くという、常軌を逸したハイテンション男です。最初はコーベンにとって邪魔なだけの存在でしたが、銃撃戦に巻き込まれて絶叫しながらも、マイクを手放さずに宇宙全体へ実況中継を続ける大活躍を見せます。

コーネリアス神父

演:イアン・ホルム/吹替:大木民夫

古代からモンドシャワン人と秘密裏に連絡を取り合い、「巨大な悪」の襲来に備えてきた教団の神父です。リールーの存在をいち早く察知し、彼女を導こうと奔走する真面目な人物ですが、コーベンやルビー・ロッドの無軌道な行動に振り回される苦労人でもあります。

キャストの代表作品と経歴

主人公コーベンを演じたブルース・ウィリスは、『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーン役で世界的なアクションスターとしての地位を築いていました。

本作でのコミカルかつハードボイルドな演技は、彼のキャリアの中でも特に愛されるキャラクターの一つとなっています。

そして本作最大の発見と言えるのが、リールー役のミラ・ジョヴォヴィッチです。

モデル出身であった彼女は、本作のオーディションでベッソン監督に見出され、その人間離れした美しさとアクションの才能を開花させました。

のちに二人は結婚(後に離婚)し、『ジャンヌ・ダルク』でもタッグを組んだほか、彼女は『バイオハザード』シリーズで世界最強のアクション女優へと成長を遂げることになります。

悪役のゲイリー・オールドマンは、『レオン』での狂気の悪徳警官スタンフィールド役に続き、ベッソン監督作品で二度目の強烈な悪役を演じました。

『ダークナイト』シリーズのゴードン警部補や『ウィンストン・チャーチル』など、カメレオン俳優として数々の賞を受賞するハリウッドの至宝です。

また、ルビー・ロッドを演じたクリス・タッカーは、本作での強烈な個性がジャッキー・チェンの目に留まり、のちに大ヒットアクションコメディ『ラッシュアワー』シリーズの主演に抜擢されるというサクセスストーリーを歩んでいます。

まとめ(社会的評価と影響)

1997年のカンヌ国際映画祭でオープニング作品として上映された『フィフス・エレメント』は、そのあまりにも前衛的で奇抜なビジュアルから、公開当初は批評家たちの間で賛否両論の大きな議論を巻き起こしました。

しかし、大衆からの支持は圧倒的であり、世界興行収入は2億6000万ドルを突破する大ヒットを記録しました。

ハリウッド映画にはないフランス的なユーモアと美意識、そして極彩色のサイバーパンクという独自の発明は、その後のSF映画やアニメーション、さらにはミュージックビデオの美学に計り知れない影響を与え続けています。

深刻な終末思想を明るく笑い飛ばすようなエネルギーと、「最後に世界を救うのは愛である」という究極にストレートなメッセージは、何度観ても理屈抜きに楽しめる最高級のポップコーン・ムービーとしての価値を保証しています。

公開から何十年経とうとも、その鮮烈なデザインと音楽が古びることはなく、新しい世代の映画ファンを魅了し続けるSFエンターテインメントの金字塔です。

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